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2014年4月20日 (日)

STAP論文に新たな疑惑か?/知的生産の方法(89)

ネイチャーに、小保方氏を筆頭著者とした論文にさまざまな疑惑が指摘されている。
理研の調査委員会は、研究不正と断じ、小保方氏のみ責任があるとした。
⇒2014年4月 1日 (火):STAP論文の不正を理研が認定/知的生産の方法(84)

小保方氏は、不正認定を不服とした申立書を提出済みであるが、4月17日、本来、論文に掲載すべきだった画像など追加の資料を用意しているという。

 STAP細胞の論文問題で、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の代理人弁護士は17日、週明けにも不服申し立てに関する追加資料を理研に提出すると明らかにした。
 代理人の三木秀夫弁護士によると、捏造(ねつぞう)とされた画像を取り違えて使った経緯について、本来載せるべきだった画像を添付して、詳しく説明するという。三木氏は「それさえあれば、捏造(との指摘)は吹き飛ぶ」と強調した。
 また、切り張りした画像については、改竄(かいざん)の定義に当たらないと改めて主張する。
「それさえあれば捏造吹き飛ぶ」と代理人弁護士 小保方氏、正しい画像提出へ

理研は不服申立書を受理しているが、どう判断するかは未だ明らかではない。
調査委の判断が出た後で、新たな「疑惑」が指摘されている。

論文にはメスのマウスのSTAP幹細胞に関するデータが載っているが、幹細胞を作った研究者は「オスしかつくっていない」と話していることが11日、理化学研究所の関係者の話でわかった。
・・・・・・
 一方、論文にはメスでしか確認できない実験の記述があり、「メスのSTAP細胞では確認されたX染色体の不活化を示すマーカーが、STAP幹細胞では見られなかった」とある。関連の図表にも同様の説明があった。「オス」と「メス」を書き間違えたとは考えにくいとみられる。
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STAP幹細胞作製「オスのみ」 論文は「メスも」記述

これについて、小保方氏サイドは文書で反論している。

 弁護団は「4月9日の記者会見に関する補充説明」と題した文書を報道陣に配布。弁護団が小保方氏から聞き取ったとする内容で、その中に朝日新聞記事への反論も含まれていた。この文書によると、STAP幹細胞は少なくとも10株は現存し、理研に保管されているという。そのうち、8株の幹細胞はオスだったが、それ以外を第三者機関で調べたところ、メスの幹細胞も含まれていたと指摘。「オスの幹細胞しかないというのは、事実と異なります」「(記事は)大きな誤解を招くもので、許容できるものではありません」と主張している。
「メスの幹細胞もある」小保方氏が朝日新聞記事に反論

経緯は以下のようである。

 STAP幹細胞は、若山照彦・山梨大教授が理研CDBのチームリーダーだった当時、少なくとも43株作製した。一つの株には多くの細胞が含まれる。若山教授によると、うち約20株はその後廃棄したが、残る約20株は昨春、若山教授が理研から山梨大に移る際に小保方氏と株の細胞を分け合い、各自が同じ約20株の細胞を持つことになったという。
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「残存の幹細胞、第三者が解析」 小保方氏「メスも存在」、本紙に反論 STAP論文

若山氏は、共著者の中でいち早く撤回を呼びかけた人だ。
「藪の中」のような感じである。

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