消費税増税の趣旨と現実/アベノミクスの危うさ(30)
消費税が8%に上がった。
当面欲しいと切望するような高額商品はなかったので、駆け込みで買い物をすることもなかった。
しかし、どうせ使うものだから、と前倒しで購入した人も多いのではないか。
JRのみどりの窓口も、3月末は定期券購入者で、いつにない長蛇の列ができていた(似たような光景を借用します)。
定期券の購入に並ぶ人(四街道駅)
少なくとも、前倒しした分は需要が先取りされているわけだし、年金生活者は需要自体を縮小せざるを得ないので、まあ景気はその分は冷えるだろう。
対策として、税金を投入するというが、本末転倒のような気がする。
「増税分は社会保障に充当する」というのが消費増税の大義であった。
法律の名称は、「社会保障の安定財源の確保等を図る税制の抜本的な改革を行うための消費税法等の一部を改正する等の法律」である。
同法では、趣旨を次のように規定している。
官報
不鮮明であることを別としても、文章が分かりづらい。
要するに以下のようである。
東京新聞4月1日
消費税増税による2014年度の税収増は約5兆円の見込みと言われている。
社会保障の増分は約5千億円である。
しかし、景気の下支えをするという公共事業費の増分は約6兆円である。
もちろん、公共事業によるインフラ整備は重要であるし、公共事業費も循環して経済を潤すであろう。
しかし、法律の趣旨と違うのは明らかである。
これを欺瞞と言わずして・・・・・・
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