加齢による認知能力の衰えと防止/ケアの諸問題(1)
輝ける石原慎太郎氏に対して、失礼にも「耄碌」ではないかとした。
⇒2014年3月 9日 (日):石原慎太郎の耄碌/人間の理解(3)
私は、森元総理も相当に耄碌の程度が進んでいると考えるが、その森氏が「あの方は、我が儘だから」と評したことは、的確だと思っている。
もっとも、さすがに石原氏もトーンをダウンさせて、「党を割るつもりではない」としているようであるが。
誰しも加齢と共に、認知能力は衰える。
それが、耄碌なのだが、過去に立派な仕事をし、かつ我が儘な(すなわち自己主張の強い)人ほど亢進するようだ。
石原氏は、典型的にそのような人間類型であろう。
かくいう私も決して他人事ではないことは承知している。
立派な高齢者である。
記憶力の減退は、とみに著しい。
固有名詞を失念するのは日常茶飯事になっている。
認知能力の減退が進行すれば、認知症である。
認知症の原因となる疾患は次表のようである。
『認知症のことがわかる本』おはよう21(中央法規出版(2013年10月臨時増刊)
脳血管障害を既に起こしてしまっている私が気をつけるべきは、再発の防止と、脳血管型認知症の予防であろう。
高血圧や糖尿病などの成人病予防が中心であり、共通する。
実際に脳梗塞の再発予防薬に、認知症の進行を抑制する効果があると報告されている。
国立循環器病研究センター(大阪府吹田市)の猪原匡史(いはらまさふみ)医長らは、脳梗塞(こうそく)の再発予防薬「シロスタゾール」に、認知症の一種のアルツハイマー病の進行を抑える効果があることが分かったと発表した。27日付の米オンライン科学誌プロスワンに掲載された。軽度の場合に有効といい、アルツハイマー病の進行予防薬としても使えるよう、国の薬事承認を目指す臨床試験(治験)を今秋にも始める。
シロスタゾールは血管内に血栓を作りにくくし、血管を広げて脳の血流を増やす効果がある。
認知症は、脳の血管や神経細胞に障害が起こり、記憶力などが低下。アルツハイマー病は認知症の4〜5割を占めるとされ、異常なたんぱく質が脳内に蓄積するとされる。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140227dde041040068000c.html
アルツハイマー型認知症の予防法は未だ明らかになっていない。
発生原因が特定されていないからだ。
晩発性アルツハイマー型認知症が、日本人の老人性認知症の90%を占めるといわれている。
老人性認知症では、他人とのコミュニケーションに障害が起きる。
コミュニケーションの重要な手段である言語と表情などの非言語の両面で障害が発生する。
他社との意思疎通が困難になり、感情のコントロールが効かなくなってくる。
感情失禁である。
進行すると、ADL(Activities of daily living:日常生活動作)にも障害が出てくる。
食事や衣服の着替えなどに介助が必要になる。
これらは脳血管障害の場合と同様である。
これらの行為を司っているのが脳の前頭前野という領域である。
社会的に問題となる症状のほとんどは、前頭前野の機能ということになる。
http://www.gakushu-ryoho.jp/whats/index2.html
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