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2014年3月21日 (金)

日本のSIerの構造と問題点/ブランド・企業論(22)

わが国のIT業界の構成を図示すれば下図のようになる。
Si
http://www.necsoft.co.jp/saiyo/2015/nec_soft_slide/page01_04.html

わが国で、コンピュータが普及期に入ったのは、1960年代後半から70年代にかけてである。
IT関連業務は企業の中で次第に重要化していくが、IT技術者はその会社の本業ではない業務に従事する者であった。
そこで、プログラマーやオペレーターなどを派遣するという業界が成立した。
やがて、ソフトウェア開発など、より上流の業務も受注する力をつけて行き、次第に業務領域を拡大してSIerになったというのが独立系SIerである。
この他に、メーカーが関連する業務を独立させたSIer、大手ユーザー企業が多角化の一環として別法人化したユーザー系SIerがある。
業界の発展の様子は下図のようである。
Si_2
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20140225/538991/?ST=print

2014年4月入社予定の学生を対象とした「IT業界就職人気ランキング」調査の結果は下表のようであった。
Photo
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20130318/464164/

学生の人気ランキングは、将来の構造不況ランキングであるという皮肉な見方もできる。
確かに、この世の春を謳歌した「黒いダイヤ:石炭」「白いダイヤ:砂糖」などのかつての人気業種、あるいは日本長期信用銀行(長銀)や日本債権信用銀行(日債銀)などの信用を名前に冠した銀行の信用の脆さ、山一證券や鐘紡などの名門企業の実態などをみると、学生の人気ランキングなどあてにはならない。

しかし、人気がある企業には、優秀な人材が集まりやすいのも事実である。
トップのNTTデータは、調査開始以来不動の首位である。
総合ランキングで10位までに入った新しい顔ぶれをみると、アクセンチュア(5位)、日本ユニシス(8位)、SCSK(9位)がランクインした。
5位のアクセンチュアは、「今回の採用から、当社が求める人材像として“挑戦する人”を明確に打ち出した」という。
学生にとってはハードルが高い方が人気が出るように思える。

コンサルティング会社やシステムインテグレータが順位を上げる一方で、前年よりも人気を落としたのが大手ITメーカーで、前回2位の富士通は6位、前回6位のNECは11位とトップ10入りを逃した。
ほかにも日立製作所は前回13位から16位へ、日本IBMは7位から23位へ落ちた。
これは、総合エレクトロニクスメーカーの業績不振の影響が大であろう。
流行に左右されない“不易”のスキルを身につけることが必要ではなかろうか。
⇒2009年4月13日 (月):情報革命における不易と流行
それを、楠木建『経営戦略のセンス』新潮新書(2013年4月)では、センスと呼んでいる。

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