ウクライナの内戦の行方/世界史の動向(8)
ウクライナという国は、普通の日本人にどのくらい馴染みがあるのだろうか。
私は、名前はよく耳にするが、行ったことはないし、漠然としたイメージしか思い浮かばない。
中学生の頃、「ヨーロッパの穀倉」と呼ばれていると学んだ記憶がある。
位置的には下図のような場所である。
赤丸で示したのが、オリンピックが開催されているソチである。
もちろん
私の中学生の頃は、旧ソビエト連邦を構成していた。
Wikipedia-ウクライナを見てみよう。
1917年に2月革命によりロシア帝政が崩壊し、ペトログラドでロシア臨時政府が成立。
10月革命によってロシアの臨時政府が倒され、共産党のソビエト政権が誕生。
1919年から1920年にかけてウクライナの支配を巡って、諸勢力が争う。
ウクライナ人民共和国軍、ソビエトの赤軍、ロシア帝政派の白軍、白軍を支援するフランス軍・イギリス軍・ポーランド軍、ネストル・マフノ率いる無政府主義者の黒軍、ウクライナのゲリラを中心とする緑軍などである。
1920年冬に戦争がソビエトの赤軍の勝利で終結し、ウクライナ社会主義ソビエト共和国は西ウクライナを除きウクライナ全域を確保。
1922年12月30日にウクライナ社会主義共和国は、ロシア、ベラルーシ、ザカフカスと共に同盟条約によってソビエト連邦を結成。
1991年、ソ連崩壊に伴って新たな独立国家・ウクライナとなり、独立国家共同体の創立メンバーの一員となった。
2004年、大統領選挙の混乱からオレンジ革命が起き、第三回投票で勝利したユシチェンコが2005年1月、大統領に就任。
2010年、大統領選挙にて親露派のヤヌコーヴィチが勝利。
2013年11月に欧州連合との政治・貿易協定の調印を見送ったことで親欧米の野党勢力などによる反政府運動が勃発。
2014年2月22日にヤヌコーヴィチの大統領解任と大統領選挙の繰り上げ実施を決議。
まことに平沼騏一郎に倣えば、「ウクライナの天地は複雑怪奇」である。
基本的には、親欧州か親ロシアかという路線上のヘゲモニー争いである。
ロイター通信などによると、ウクライナの首都キエフでは、22日、ヤヌコビッチ政権への抗議デモの参加者が大統領府や行政機関を占拠し、市中心部を掌握した。
治安部隊の姿はほとんど見られず、事実上活動を停止している。
警察当局は「市民の願いを共有する」との声明を出した。
現実に、政権は崩壊状態ということではないか。
結果として、親欧州の西部と親ロシアの東部に国家が分裂する可能性もあると見られている。
日本経済新聞電子版2月23日
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