原発事故収束宣言と作業員の待遇/原発事故の真相(99)
野田前首相が、福島原発事故の「収束宣言」をしたのは、2011年の12月16日だった。
それから満2年が経過したが、実態が「収束」とはずいぶん異なっていることは、報道されている通りである。
⇒2011年12月17日 (土):フクシマは「収束」したのか?/原発事故の真相(14)
⇒2011年12月18日 (日):収束と終息/「同じ」と「違う」(37)
この「収束宣言」によって、事故対応している作業員の待遇にさまざまな不都合が生じていることについては、すでにその一部を記した。
⇒2013年11月13日 (水):原発事故収束宣言のもたらしたもの/原発事故の真相(92)
しかし、作業の取り扱いということではなく、作業員の被曝の検診についても、事故収束宣言を境として差が設けられていることが報じられた。
働き始めた時期が宣言の前か後かで、がん検診など補助制度の扱いが違っているのである。
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宣言前に作業した作業員を、国は全員登録。健康状態を追跡する。さらに一定の被ばくをした作業員は、国や雇用企業の負担で、白内障やがんの検診を受けられる。より低い被ばくの作業員でも、検診と精密検査の費用を、東電が負担する。
その補助が宣言後に働き始めた作業員には適用されない。しかし、宣言後も被ばくの危険性は高く、不安は変わらない。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013121702000119.html
「収束宣言」が事故の実態を反映してはいないにもかかわらず、こうしたコストカットのために利用されているのである。
「収束宣言」は何のために行われたのか?
こうした線引きが実際に行われている以上、医学的な合理性があってしかるべきであろう。
ところがそんなことはないノダ。
放射線医学総合研究所の明石真言(まこと)理事は「医学的には、収束宣言で線引きするのはおかしい。作業員の不安解消のためにも検診の範囲は広げるべきだ。作業員の登録を一元化し、健康状態をデータベースにするなど、被ばく管理方法全体を見直す必要がある」と話した。一定の被ばくをした宣言前の作業員は無料で受けられるが、宣言後の作業員は自己負担。待遇の大きな違いに専門家は「宣言で線引きせず、広く検診を受けられるようにすべきだ」と求める。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013121702000119.html
厚生労働省の説明は、「宣言前は原子炉が不安定で『緊急作業』としていた。
作業員の不安が大きいため長期的な健康管理が必要とされたが、宣言後は解除して、一般の原発と同じ扱いになった」ということである。
「収束宣言」の実際に果たしている役割がコストカットであっていいノダろうか?
野田前首相と安倍現首相のご意見を伺いたいところである。
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