石破自民党幹事長の馬脚/花づな列島復興のためのメモ(277)
石破茂自由民主党幹事長がブログでの発言が問題になっている。
主義主張を実現したければ、民主主義に従って理解者を一人でも増やし、支持の輪を広げるべきなのであって、単なる絶叫戦術は
テロ行為とその本質においてあまり変わらない本来あるべき民主主義の手法とは異なるように *1 思います
http://ishiba-shigeru.cocolog-nifty.com/
11月29日付の表現を、12月2日に上記のように修正した。
上記だけでは良く分からないので、直前の段落を引用すれば以下の通りである。
今も議員会館の外では「特定機密保護法絶対阻止!」を叫ぶ大音量が鳴り響いています。いかなる勢力なのか知る由もありませんが、左右どのような主張であっても、ただひたすら己の主張を絶叫し、多くの人々の静穏を妨げるような行為は決して世論の共感を呼ぶことはないでしょう。
つまり、デモ行進が発する「特定機密保護法絶対阻止!」の声が、「テロ行為とその本質においてあまり変わらない」という認識を、「本来あるべき民主主義の手法とは異なる」 のではないか、と改めた。
もちろん、この発言は多方面から批判を浴びている。
テロ(リズム)とは、「何らかの政治的目的のために、暴力や暴力による脅威に訴える傾向や、それによって行われた行為のこと、また、恐怖政治のこと」と説明されている。
野田佳彦前首相も、原発再稼働に反対するデモを「大きな音だね」と言ったことがある。
民意を率直に受け止めなかった野田氏が、選挙で惨敗するのは当然の帰結であった。
国会は、最高裁こそ「衆院選は違憲状態」という判決であったが、高裁レベルでは衆参共に「違憲」の判決を受けている。
しかしながら、自民党は3年後の参院選まで選挙をしないという意向のようである。
自分たちが圧倒的多数の状態を維持したいというのは分かるが、これを奇貨として重要法案を成立させてしまおうということでは、「あるべき民主主義の手法とは異なる」のではないか?
石破氏と言えば、2012年(平成24年)9月26日の自民党総裁選挙において、第1回で199票で1位となったが、決選投票で安倍氏に敗れた。
党員票で過半数以上を集めた実績により、党内での存在感を高め、安倍新総裁の下で第46代自民党幹事長に就任した。
自他共に、次の自民党総裁、首相候補として認識していることだろう。
私は、石破氏の発言を重く捉えたいと思う。
はしなくも、本音が表に出たと見るべきであって、自分の考えに批判的な人たちの声に耳を貸す姿勢は皆無ということだ。
デモ活動がテロ行為であろうはずがない。デモは有権者による意思表示の重要な手段で、憲法も表現の自由を保障する。デモの持つ重みを理解していないのなら、あまりにも鈍感で、政治家失格だ。 暗澹たる気持ちになるが、「驕れるものは久しからず」であることを信じたい。
政権与党の幹部が、国会周辺で繰り広げられているデモ活動をどのように見ているのか、本音がよくうかがえる発言ではある。
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2013120302000100.html
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