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2013年10月 2日 (水)

消費税増税に大義はあるか?/アベノミクスの危うさ(13)

安倍晋三首相は、来年4月からの消費税増税を決めた。
安倍政権は、60人の有識者を官邸に呼んで、消費税増税について賛否を聞いた。
しかし、60人を人選した時点で7割が賛成することは、あらかじめ分かっていたことであろう。
つまり「やらせ」以外の何物でもない。
131002
静岡新聞10月2日

既定の路線だったのだろうが、ひょっとして見送るのではないかという観測もあった。
アベノミクスが頓挫する懸念があるからである。
景気の腰折れを防ぐため、6兆円という大型の景気対策を講ずるという。
財政再建という課題に照らしてみても、本末転倒と言うべきではないか。

そもそも、消費税増税は社会保障改革と一体のものだったはずである。
安倍首相は、家族の助け合いを強調して、社会保障費をカットし、国民の負担を増やしている。
円安による輸入品の値上げに伴い、物価は上昇している。
家計にとっては三重苦である。
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東京新聞10月2日

景気対策の中身はどうか?
消費税増税が、自民党の利益集団へのバラマキに使われていると言われても仕方がないだろう。
「消費税増税を実施すると景気を悪化させる恐れがあるから、景気対策が必要だ」という論理で法人税減税や公共事業の大盤振る舞いを行うのでは悪循環である。

民主党政権の余りのお粗末さが、現在の事態を出来させている。
鳩山、菅、野田の3氏、特にドジョウを自称する野田氏は善意の人だろうが、消費税増税の露払いをしただけに終わった。
「地獄への道は善意で舗装されている」という言葉を思い出す。
増税のために巨額の経済対策を実施するのでは、いつまで経っても財政再建にならないだろう。
逆進性の消費税を増税する大義はどこあるのか?

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