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2013年9月26日 (木)

消費税増税のために復興法人税を廃止という怪/アベノミクスの危うさ(12)

政府・与党は、来年4月の消費税増税を控え、復興特別法人税を1年前倒しで廃止する方向で検討に入ったという。
景気の腰折れを防ぐ経済対策の一環と位置付けて実施しようということだ。
経団連のタヌキみたいな容貌の会長は、「非常に喜ばしいことだ」と相好を崩しているが、志の低さを恥ずべきではないか。

財務省は増税が自己目的化し、「予算配分の原資」が増えれることが必要だということだろう。
しかし、こんな経済対策をしてまで消費税増税をすべきなのか?
その論理でものごとが決まって行くとしたら、日本社会には、「義」も「理」もなくなり、「利」だけが残るということにならないか?

復興特別税は、東日本大震災からの復興施策に必要な財源を確保するという名目で課されることとなった。
復興特別法人税と復興特別所得税から成る。
消費税は逆進的であるが、法人税や所得税は応能的である。
復興財源確保のために復興特別税という形が良かったのかどうかという議論は置いておくにしても、消費税を上げるので法人税だけ下げるというのは、訳が分からない。
復興特別税全体ならまだしも、法人税は廃止して所得税は存続するという理路はどうなっているのか?

消費税を増税すると、景気が腰折れする?
そんなことは最初から自明のことではないか。
ビル・トッテン 『課税による略奪が日本経済を殺した 「20年デフレ」の真犯人がついにわかった!』ヒカルランド(2013年2月)は、消費税がデフレの真犯人だと指摘している。
税率を上げても税収が増えなければ何の意味もない。
⇒2013年9月13日 (金):何のための消費税増税か?/花づな列島復興のためのメモ(260)

そもそも経済対策が必要になるなら、それは消費増税法の景気条項で定めた、引き上げの条件である「経済の好転」とまではいえないのではないか。
腰折れの懸念があるのなら、消費税の増税を思いとどまるべきである。
アベノミクス効果は、消費税増税に耐え得ないということだろう。
少なくとも、現時点ではそういうことになる。

成長戦略はこれからだ、というのであれば、その効果を確認すればいいではないのか。
骨子だけを抜き出せば、以下のようである。
3%の消費税増税は経済に悪影響を与える。
それを吸収するためにが5兆円規模の経済対策が必要だ。
さらに復興法人税を撤廃すれば、企業にとって悪影響は出ないだろう。

それでは、改めて問おう。
「社会保障と税の一体改革」という当初の目的はどこへ行ってしまったのか?
消費税を増税しながら、公共事業は大盤振る舞いし、法人税は引き下げる。
いつまでも、輸出大企業が主役だと思っていると、大きな勘違いということになるだろう。
⇒2013年8月30日 (金):人口減少時代と加工貿易/花づな列島復興のためのメモ(254)
財政再建方策を根本から考え直した方がいい。

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