富士山の世界遺産登録と登山ブーム/富士山アラカルト(1)
世界遺産への登録効果であろうか、富士山に登る人が急増しているようだ。
登山は中高年の間では根強い人気で、山岳事故のニュースも高齢者が多かった。
しかし、最近は、山ガールとかで、ファッショナブルな格好で山へ行く若い女性が増えているという。
それにしても富士山はやはり高山である。
それなりの準備は必要であろう。
山梨県富士吉田市は10日、7月1日の山開きから7日までの1週間で、富士山の吉田口から入山した登山者が計1万5146人で、昨年の約1.5倍だったと発表した。また山小屋に泊まらずに登る“弾丸登山”と思われる午後9時から午前0時までの登山者数は2192人で、昨年の約1.8倍だった。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/130710/trd13071020540012-n1.htm
しかし上の写真のような様子を見ると、どんなものかと思ってしまう。
まさにラッシュである。
現在使用されている主な登山道には、静岡県側の「富士宮ルート」・「須走ルート」・「御殿場ルート」、山梨県側の「吉田ルート」の4ルートがある。
私も中学生のとき初めて登頂した。
最後は2001年であるが、その間に計10回ほど登っている。
登りは須走ルート、下山は御殿場口が多い。
御殿場口は大砂走りが豪快であるが、もうチャンスはないだろうなあ。
東京方面からの登山者は、吉田ルートが利用しやすいので、最も多い。
一般的な富士登山の期間は、山開きの7月1日から8月下旬までであるが、「梅雨明け10日」の間が最も気候が安定している。
新入社員教育の一環として富士登山をしていたこともある。
柔道部出身という猛者が、意外に高山病に弱かったりして、個性を把握するには好い機会だったが、事故のリスクから反対する意見があり、3年くらいで取りやめになった。
富士登山を安易に考えている人は多い。
富士山は、5合目までの道路や登山道も整備されていることから、登山知識を持たず高山の過酷な環境を知らずに登ろうとする者も多く、遭難の多さにつながっているといわれる。
弾丸登山という言葉を聞くが、やはり4000m近くの高山である。
それなりの準備は欠かせない。
また富士山は、遠方から眺めると優美であるが、登山道では一面が火山灰と溶岩の世界である。
「富士山は遠くから眺めるための山であり、登るための山ではない」と言われ、「1度も登らぬバカ、2度登るバカ」などとも言われる。
しかし、頂上に立った時の気分は格別である。
私は日本人のみならず、世界の人々が登頂する体験をしてほしいと思う。
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