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2013年7月24日 (水)

大噴火の前兆は捉えられるか?/富士山アラカルト(2)

「3・11」の直後の15日に、富士宮市を震源とするかなり強い地震が起きた。
⇒2011年3月16日 (水):『日本沈没』的事態か? 静岡県東部も震源に/因果関係論(9)
私が住んでいる三島市でもかなり大きな揺れで、市役所の震度計では震度4だったということである。

まだ「3・11」の被害の全貌も良く分からないときだったので、いよいよ『日本沈没』に描かれたような現象が現実化するのかと思った。
しかし、その後富士山は噴火するということもなく、今夏は、世界遺産効果もあって空前の富士登山ブームになっている。
⇒2013年7月17日 (水):富士山はどうしてできたか?/富士山アラカルト(1)

東京新聞で、「3・11後を生きる」という連載をやっている。
7月20日は「富士山②」で、前兆現象が捉えられるか、という問題をテーマにしている。
富士山周辺地域で、少なからぬ異変が見られる。
⇒2012年1月31日 (火):活火山・富士山周辺で起きている地震
⇒2012年9月30日 (日):「火山の冬」と富士山噴火の可能性/花づな列島復興のためのメモ(147)
⇒2013年4月 7日 (日):河口湖の水位低下の原因は?/花づな列島復興のためのメモ(205)
⇒2013年4月 8日 (月):箱根の群発地震と富士火山帯の活動/花づな列島復興のためのメモ(206)
⇒2013年4月23日 (火):伊豆東部火山帯と大室山さくらの里/花づな列島復興のためのメモ(210)

富士山は、直近の大噴火である1707年の「宝永噴火」からすでに300年以上経過している。
富士山のマグマの量は100年あたり、約1億立米を出しているのだという。
これは大噴火を引き起こすのに十分な量ということだ。
300年たてば、いつ大噴火しても不思議ではないだろう。

科学雑誌「Newton」の2013年8月号は、富士山を特集している。
よく知られているように、静岡県東部地域のあたりは、3枚のプレートが重なっている。
ユーラシア、北米、フィリピン海で、3つのプレートが衝突しているのは、この地域だけである。
Photo
東京新聞7月13日

フィリピン海プレートが北米プレートに衝突しつつ、ユーラシアプレートの下に沈み込んでいるのだという。
そのため、フィリピン海プレートが股裂き状態になって、その裂け目からマグマが上昇しやすくなる。Photo_2
「Newton]2013年8月号

かくして富士山は噴火を繰り返し、噴出したマグマが成層して、日本一の高さになったのである。
富士山の一生からすれば、現在のような均整のとれた姿は妻の間の姿である。
それを見ることができるわれわれは、幸せな時代に生まれ合わせたということだろう。 
そういう地質学的時間のスケールで考えると、人間の営みは、幻のようなものだ。

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