金融緩和の効果と影響-アベノミクスの危うさ(8)/花づな列島復興のためのメモ(239)
7月4日に公示される参院選の争点はなにか?
憲法改正を含めいろいろあるだろうが、先ずは安倍政権の経済政策「アベノミクス」だろう。
デフレ脱却を目指し、「3本の矢」と呼ぶ政策セットを打ち出した。
その効果はどうか?
もちろんデフレ脱却の答えはそう簡単には出ない。
現時点ではどうだろうか?
株価と為替(円相場)の推移は下図の通りである。
株価と為替はほぼ連動している。
円が安ければ株は高い。
ただしこの株価は、日経225の値であって、上場企業の代表的銘柄の平均値である。
輸出型の企業が多いのではなかろうか。
ところでデフレはなぜ良くないのか?
デフレとは、継続的な物価の下落のことである。
物価は安いに越したことはない、と思うがそうでもないらしい。
デフレがデフレを呼んで、スパイラル的に進行する。
http://www.ykk-nenkin.jp/lifeplan/pop/popup_okane23.html
つまり、デフレにより物価が下がると、企業の業績が悪化し、物価だけでなく従業員の賃金が下がったりリストラなど雇用調整が行われ失業率も高くなる。
企業は設備投資を抑え、個人も消費を抑えるから、お金を使わなくなり、ますます物が売れなくなり・・・ということになる。
だから、デフレは良くない、ということになっている。
「3本目の矢」は成長戦略である。
企業が積極的に設備投資をしなければ成長はあり得ないだろう。
2007年以降の設備投資の様子は下図のようである。
野口悠紀雄-ダイヤモンドオンライン6月28日号
野口氏は、以下のように解説している。
設備投資は、四半期ベースで、製造業が3兆円程度、非製造業が6兆円程度でほぼ一定である。
利益が増加しても、企業はそれを内部留保に回し、借入を減らして、設備投資に回らないだろう。
いかに異次元緩和でマネタリーベースを増やそうとも、銀行貸出を減らすだけで、経済活動を活性化する効果は生じないだろう。
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