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2013年7月28日 (日)

高濃度汚染水対策を急げ/原発事故の真相(74)

野田前首相が、「福島原発事故が冷温停止状態に達し、事故そのものは収束した」と宣言したのは、2011年12月16日のことであった。
当初から、「事故そのものが収束」というレトリックが、事態を誤認させるものではないかと指摘してきた。
⇒2011年12月17日 (土):フクシマは「収束」したのか?/原発事故の真相(14)
⇒2012年3月28日 (水):冷温停止の大本営発表/原発事故の真相(22)
⇒2013年1月 7日 (月):『原子力と日本病』/原発事故の真相(52)

一般的な言葉遣いをすれば、福島第一原発事故が、収束したとはとても言えない状況である。

 国際原子力機関(IAEA)が、東京電力福島第1原発事故の「収束への最大の壁」と呼んだ汚染水。これまで一応管理できているとされてきた放射性汚染水が、海に流出しているという。今そこにある「汚染水危機」の実態は? 防止策はあるのか。
・・・・・・
 現在原子炉建屋には、1日約400トンの地下水が流れ込んでいるとみられている。建屋は1〜4号機とも事故時に大きく破損しているが、線量が高すぎて近寄れず、詳細はいまだに分からない。
 汚染水はどんなルートで海へ流出しているのか。東電は「タービン建屋から海へトレンチ(配管などを通しているコンクリートのトンネル)がのびている。そのトレンチにたまった汚染水が流出している可能性がある」。トレンチの汚染水は事故時に大量に水が漏れたり、海水を取り込んだりしたもの。原子炉建屋から汚染水が漏れ続けているわけではないと主張する。だが、専門家の間で意見は分かれているのが実情だ。
 国の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長(67)=京都大名誉教授=は東電の主張を肯定し「正確には分からないが、爆発した原子炉建屋から今も流れ出ているわけではないと思う」と話す。建屋の中の水位を周囲の地下水の水位より低くすることで、水圧を低くしていることが理由だ。「原子炉建屋のあちこちに亀裂ができ、そこから地下水が流れ込んでいるだろうが、逆に外へはあまり流れ出ていないはずだ」と話す。
 一方、二見教授は「原子炉建屋で溶けた燃料に触れて汚染された水が、現在もタービン建屋を伝ってトレンチに流れ出ている可能性がある」とみる。Photo_5
http://mainichi.jp/feature/news/20130726dde012040094000c.html

汚染水の流出経路さえ特定できていない状況なのだ。
2011年4月時点で、汚染水を海に放出せざるを得ない事態になって物議を醸した。

 東京電力は、韓国・中国など周辺諸外国への通報無しは言うに及ばず、周辺地域や漁業者にも伝えないまま『低濃度』放射能を含む「汚染水」を大量に排出することを決め、政府・経済産業省・原子力安全保安院がこれを直ちに認め、排出に踏み切った。
 関連自治体や地域住民には、事実上事後通告のような結果となった。
 しかし、東京電力や政府が言う『低濃度』『低レベル』というのは、今起こっている炉心溶融に伴う汚染水が規制値の何百万倍という超高レベル放射能に汚染されているのと比べて『低い』と言うだけの話であり、その『低レベル汚染水』でも規制値の何百倍もの高濃度なのである。

Photo_4
 『低レベル汚染水』と言うのは、全くのまやかしである。
 東京電力の言い分は、より高度に汚染された廃水を海に流さないようにするための次善の策だというが、『次善』どころではない。 
 強いて言えば『次悪』とでも言わなくてはならない

http://blog.goo.ne.jp/junsky/e/bdf8d16104b22b9f5a88d02fefb65bc3

今回の汚染水は、放射性セシウムの濃度は1リットル当たり計23億5000万ベクレルで、半減期が約30年のセシウム137は16億ベクレル、半減期が約2年のセシウム134は7億5000万ベクレルだった。
まさに高濃度である。
汚染物質が「制御不能」になっている可能性が高いのではないか。

野田前首相の収束宣言とはまったく逆に、福島第一原発事故は、いま手を打たないと取り返しがつかなくなる危険性があるように思う。
もはや一私企業の問題ではない。
収束・廃炉に向けて、きわめて緊急性が高い「国家プロジェクト」と位置づけるべきだろう。

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投稿: christian louboutin 日本 | 2013年8月20日 (火) 15時22分

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