復興庁幹部職員の処分/花づな列島復興のためのメモ(236)
こういう問題は風化させてはいけないと思うので、改めて取り上げる。
復興庁の幹部職員の暴言ツィートである。
先日、「『左翼のクソども』などと市民団体への中傷を行なっていたのであるが、表面上の発言“だけ”を問題にしていても、それこそ氷山の一角であって、真の問題は水面下の方にある」と書いた。
⇒2013年6月19日 (水):高市発言の思考の文脈/原発事故の真相(73)
復興庁が懲戒処分にした。
これで一件落着のつもりだろうか?
復興庁は21日、短文投稿サイト「ツイッター」で暴言を繰り返した水野靖久参事官(45)を停職30日の懲戒処分とした。水野氏は同日付で出身官庁の総務省へ異動した。
中島正弘事務次官と岡本全勝統括官も職員の指揮監督や服務指導が不十分だったとして文書戒告の懲戒処分とし、根本匠復興相は給与1カ月分の自主返納を表明した。
復興庁によると、水野氏が同庁に出向した昨年8月からことし6月中旬までにツイッター上で発言した約600件のうち勤務時間内が23件、同庁の信頼を傷つける内容が6件あり、それぞれ国家公務員法が定める職務専念義務違反、信用失墜行為に当たると判断した。
復興庁は21日付で職員がインターネットで情報発信する際の留意事項を記した内規を定めた。根本復興相は記者会見で「全職員一丸で信頼回復に努める」と話した。
http://www.kahoku.co.jp/news/2013/06/20130621t71030.htm
復興庁(政府)の早く処分を済ませて、参院選への影響を回避したいという思惑が透けて見える。
処分の内容を見ると、ツイッターの使い方が間違っていたので処分し、これからは間違えないように内規を設けた、ということに尽きる。
だが、それは表面上のことに過ぎず、むしろ本質から外れていると言わざるを得ない。
もちろん、意図してのことであろうが。
この職員は総務省キャリアの水野靖久・復興庁参事官(45)。千葉県船橋市の副市長を経て昨年8月同庁に出向し、東京電力福島第1原発事故で約15万人が避難する福島県の支援を担当。超党派の議員立法で昨年6月に成立した「子ども・被災者生活支援法」に基づき、具体的な支援策を定める基本方針のとりまとめに当たっている。
水野氏は今年3月7日、衆院議員会館で市民団体が開いた集会で、同庁側の責任者としてとりまとめ状況を説明。同日「左翼のクソどもから、ひたすら罵声を浴びせられる集会に出席」とツイートした。翌8日には「今日は懸案が一つ解決。正確に言うと、白黒つけずに曖昧なままにしておくことに関係者が同意」と、課題の先送りを歓迎するかのような内容をツイートしていた。
http://togetter.com/li/517873
重要なのは、この参事官が「課題の先送りを歓迎する」ことをホンネで表明していたことである。
いわばサボタージュの自白である。
結果として、「何も進まぬ1年」である。
東京新聞6月22日
復興予算の盛大な無駄遣いをする一方で、やるべきことをやらない。
政治の責任か、役人の本質か、あるいは結局われわれ有権者の問題か。
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