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2013年6月 4日 (火)

アベノミクスの危うさ(5)/花づな列島復興のためのメモ(226)

ちょっと危うかったけど、創作したシナリオのような劇的な形でワールドカップ出場を決めた。
サッカーだけではなく、スポーツの世界では紛れもない大国になっているといえよう。
それに比し、政治経済の世界はどうであろうか?
危うさを乗り越えることができるであろうか?

改めてアベノミクスと言われるものの内容を確認しておこう。
Wikipedia-アベノミクスでは、以下のように整理されている。

アベノミクスは、下記の3つを基本方針としており、安倍はそれを「三本の矢」と表現している。
  大胆な金融政策
 機動的な財政政策
 民間投資を喚起する成長戦略
個別の政策としては、下記などが提示、あるいは指摘されている。
 2%のインフレ目標
  円高の是正
 無制限の量的緩和
 大規模な公共投資(国土強靱化)
   日本銀行の買いオペレーションを通じた建設国債の買い入れ・長期保有
 政策金利のマイナス化
 日本銀行法改正
経済政策を進めるために、甘利明経済財政政策担当相の下に日本経済再生本部を設け、さらにその下に経済財政諮問会議、産業競争力会議を設置している。

これらをワンセットで遂行しようということであるが、それらが整合性のある体系なのか?
それはひとまず置くとして、象徴的なものといえば、「2%のインフレ目標」ということになろう。
デフレ経済からの脱却ということが主張されているからである。
だがしかし、うまく2%というところに誘導できるものであろうか?
そして、「2%のインフレが達成されれば、全てが丸く収まる」のであろうか?

私などの世代は、インフレと聞くと余り良いイメージは抱かない。
事実、終戦後のインフレには、父母の世代は苦労したはずだ。
Photo
http://www.dai-ichi.co.jp/gold/pickup/201302.asp

「次元の違う」金融緩和政策によって、ハイパーインフレのおそれはないのか?
デフレが長期化し、失われた20年が過ぎていく中で、インフレ待望論が主流となっている。
言われているデフレの悪とは以下のような点である。

1) デフレ化では現金の価値が上昇する。
2) 企業や個人は現金(預金)を保有するだけで実質金利が得られる
3) デフレ化では、借金は逆に実質金利が上昇する
4) 企業は借金を返済し、預金や現金を保有する
5) 結果的に投資が減少し、デフレがさらに深まる

http://green.ap.teacup.com/pekepon/1000.html

デフレ下では、物価がトレンドとして安くなるので、「待っていればもっと安くなる」という意識が働き、需要が顕在化しにくい。
その結果、企業の売り上げも伸びない。

しかし、最近の情勢をみると、誘導しなくてもインフレが進行しているのではないか?
原因は複合的であろうが、根底に円安による輸入品の値上げがあるだろう。
消費者物価指数の推移は下図の通りである。
Photo_2
唐虚新聞2013年6月1日

アベノミクスとしては、金融緩和によって賃金が上昇して購買力が増加した結果として、物価上昇が起きる、というシナリオを想定していた。
しかし、今起きていることは、むしろ購買力低下に繋がるインフレだろう。
Photo_3
東京新聞2013年6月1日

「想定外」などと言いださないことを祈る。

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