視力と分解能/知的生産の方法(65)
言葉は事象を分ける。
ある事象を言語化するということは、他の事象と違うことを認識するということである。
たとえば、1年の季節は、4つに分けられるが(四季)、24にも(24節季)72にも(72候)分けられる。
⇒2013年6月21日 (金):言葉の解像力/知的生産の方法(62)
世の中の事象は無数にある。
言い換えれば、継ぎ目なしに連続している。
一方、言葉の数は有限である。
いくらボキャブラリーが豊富な人でも限りがある。
であるから、分け方には限界があるし、同じ言葉で違う事象を表現しなければならないこともある。
この分ける力の限界が分解能である。
どこまで識別できるかは、視力検査のことを思い浮かべれば分かりやすい委だろう。
おなじみの視力検査の図である。
http://kimoto.hatenablog.com/entry/2013/01/28/120028
ランドルト環と呼ばれるもので、次のように説明されている。
ランドルト環は黒色の円環で、円環全体の直径:円弧の幅:輪の開いている幅=5:1:1のサイズである。視力は分単位で表した視角の逆数で表す。例えば、5mの距離から約1.45mmの切れ目を判別できると視力1.0となる。日本では直径7.5mm、太さ1.5mm、の円の一部が1.5mm幅で切れている環を5m離れたところから見て正確に切れている方向がわかる能力を「視力1.0」としている。ISOでは直径7.272……(循環小数)mm、太さ1.4544……(同左)mmという数値が規定されている。
Wikipedia-視力
この切れ目のどこまで見ることができるか。
それによって視力を測定する。
学生時代はずっと良かった視力が、加齢によって次第に衰えてきた。
クルマの運転免許証に、眼鏡使用が条件となって久しいが、現在は更新保留中である。
今の身体状況では返上せざるを得ないだろうが、やはりちょっと寂しい感じはする。
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