「母さん助けて詐欺」に改名…世に詐欺のタネは尽きまじ
「詐欺は世に連れ」と言いたくなるくらい連日詐欺話のニュースを聞かない日はない。
私の知人も、母親に「銀行預金の通帳を預けてくれ」というような内容の、明らかに不審な電話を受けた、と言っていた。
警視庁は12日、簡易ブログ「ツイッター」などを通じて一般公募していた「振り込め詐欺」の新名称について、応募があった1万4104件の中から 最優秀作品として「母さん助けて詐欺」を選んだと発表した。ほかに優秀作品として「ニセ電話詐欺」「親心利用詐欺」も選出。今後は従来の「振り込め詐欺」と合わせて、防犯イベントなどで活用していく。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130512/crm13051211430002-n1.htm
改名が被害の減少に繋がればいいが、新たな工夫をするので際限がないような気がする。
有名な「M資金」の話も未だ健在のようである。
Wikipedia-M資金では以下のように解説されている。
M資金(エムしきん)とは、連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領下の日本で接収した財産などを基に、現在も極秘に運用されていると噂される秘密資金である。
M資金の存在が公的に確認された事は一度もないが、その話を用いた詐欺の手口(M資金詐欺)が存在し、著名な企業や実業家がこの詐欺に遭い、自殺者まで出したことで一般人の間でも有名になった。
Mは、GHQ経済科学局 (Economic and Scientific Section、略称 ESS)[1]の第2代局長であったウィリアム・フレデリック・マーカット(William Frederick Murcutt)少佐(後に少将)の頭文字とするのが定説となっている。その他にマッカーサー、MSA協定、フリーメーソン (Freemason) などの頭文字とする説などがある。
M資金の被害者になることは名誉な話ではないのでオフィシャルな形で表面化することは少なく、噂とか風評の類で広まる。
比較的よく知られていると思われるケースを挙げる。
1945年10月 GHQ(連合国軍総司令部)が日銀を査察。この時に押収されたダイヤモンドがM資金伝説の発端となる。
1970年5月 全日空大庭哲夫社長、3000億円のM資金融資話で念書を書き、失脚。
1978年12月 俳優田宮二郎、2000億円のM資金融資詐欺で1000万円被害。猟銃自殺。
1993年11月 大日本インキ川村茂邦社長、10兆円のM資金をあてにした土地開発事業で不動会社から損害賠償請求。
1994年3月 M資金詐欺で振り出した額面50億円の手形のコピーが出回ったための信用不安で大証一部上場の建設機械メーカー、光洋機械産業会社更正手続き決定。
1994年5月 元名古屋銀行東新町支店長ら4人、1億4000万円詐取のM資金詐欺で逮捕。
1994年5月 日産自動車副社長、M資金詐欺で辞任。
1996年11月 50億円の債務保証事件をめぐる特別背任で逮捕されたツムラ前社長が1992年に資金繰りのためM資金導入を画策していた事がわかった。
1997年12月 第一家庭電器社長辞任に絡んで、M資金がらみのトラブル説浮上。
2000年2月 政商として知られた国際興業の故小佐野賢治社主の隠し子を自称し、M資金融資話で大田区の女性宝石商から4135万円詐取の天野光子逮捕。
2000年2月 額面2兆円の架空国債還付金残高確認証を宮崎県の銀行に持ち込み、保護預かり証をだまし取ったグループ逮捕。
http://www.zeroinjyoho.com/?q=node/367より抜粋
噂であっても、上場企業の役員が辞任せざるを得ない事態になったり、自殺者が出たりしている。
私もかつて被害者になりかけたことがあった。
仕組みとしてはベンチャーキャピタルと同じで、第三者割当増資をした会社に新規事業のスキームとさまざまな資源を供与し、事業化を推進するというものである。
http://www.sbinvestment.co.jp/venture/structure.html
上の図式で、うまくいけば「Win-Win」ということになり、なんら問題はない。
しかし、最初の資金調達が怪しげであると、限りなく詐欺に近くなる。
私が体験した話は、公認会計士、一部上場企業役員などが関係し、高崎市に実験プラントなどもあるというものだった。
結果的にある二部上場の会社が上図のようなスキームに乗って、日経新聞に第三者割当増資の公告までしたが、資金調達ができず実現しなかった。
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