「成長の限界」はどのような形でやって来るか?/花づな列島復興のためのメモ(214)
世界人口について、正確な統計はないようであるが、すでに70億人を突破していると言われる。
超長期的にみると、特に産業革命以降の人口増加は、まさに幾何級数的である。
http://plaza.rakuten.co.jp/ommanipadmehum/diary/201110310000/
1人当たり消費エネルギーは、いわば文明のバロメーターである。
このような人口増と1人当たりエネルギー消費量が相まって、全体のエネルギー需要は急速に増えている。
その結果、化石エネルギー多消費による地球温暖化や原発災害のリスクが増大している。
マルサスは、『人口論』において、以下のように説いた。
・人口は幾何級数的に増加する
・食糧は算術級数的に増加する
つまり、人口増加は2*2*2*…と増えていくが、食糧は2+2+2+…のようにゆっくりとしか増えていかない。
上図は、マルサスのテーゼを裏書きしているといえよう。
横軸に時間を取ったグラフで表してみると以下のようになる。
http://d.hatena.ne.jp/sakinokoji/20120130/1327936332
マルサスのいうように、人口増加はいつか頭打ちとなって、地球上の人間の数に限界が来るのではないか。
それは、たとえばローマクラブの有名な予測でも示されている結果でもある。
⇒2011年12月24日 (土):『成長の限界』とライフスタイル・モデル/花づな列島復興のためのメモ(15)
この食糧不足が人口の制約条件になるという「マルサスの罠」を、人間は叡智(技術、組織・・・)によって抜け出してきた。
広義のイノベーションである。
http://ics.doshisha.ac.jp/
人間の思考能力には限界はあるのか、ないのか。
松田 卓也『2045年問題 コンピュータが人類を超える日』 廣済堂新書(2012年12月) は、アメリカの未来学者、発明家のレイ・カーツワイルの予言を紹介している。
2045年、コンピュータが人間の知性を超え、世界は「シンギュラリティー(特異点)」に到達するであろう。
本当に、コンピュータは人類を超えるのか?
私には、プログラミングによって作動する以上、そんなことはあり得ないとしか思えないのだが。
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