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2013年4月20日 (土)

脳の3層構造とコミュニケーション/知的生産の方法(49)

ヒトが生物界の頂点に位置しているのは、組織を形成する能力に負うところが多い。
そして、組織を作り、維持し、発展させていくうえで、コミュニケーションは必須である。
ヒトのコミュニケーションは、他の動物に比べ、質・量ともに格段に優れている。
それは、ヒトの脳の発達による。

ヒトの脳は、大まかに言えば次図のような構造をしている。
3_2
http://www.sets.ne.jp/~zenhomepage/brainscience1.htm

脳の進化は、爬虫類の脳⇒哺乳類の脳⇒人間の脳という順に発達してきた。
脊椎動物の脳は、どの生物でも基本構造はとても似ている。
どの生物の脳も「脳幹」「小脳」「大脳」から成り、違うのはそれぞれの大きさである。
Photo_2
http://www.brain.riken.go.jp/jp/aware/evolution.html

魚類、両生類、爬虫類では、脳幹が脳の大部分を占めている。
脳幹は反射や、えさを取ったり交尾するといった本能的な行動をつかさどっている。
小脳は、小さ な膨らみにすぎない。
大脳も小さく、魚類と両生類では、生きていくために必要な本能や感情をつかさどる「大脳辺縁系」のみである。
大脳辺縁系は、進化的に 古いことから「古皮質」と呼ばれる。
爬虫類では「新皮質」がわずかに出現する。

鳥類や哺乳類になると、小脳と大脳が大きくなる。
特に大脳の新皮質が発達し、「感覚野」「運動野」といった新しい機能を持つようになる。
霊長類では新皮質 がさらに発達して大きくなり、「連合野」が出現し、より高度な認知や行動ができるようになった。

ヒトでは、新皮質が大脳皮質の90%以上を占めている。
脳の進化は、基本構造が変化するのではなく、新しい機能が付け加わるように進化してきた。
つまり、ヒトの脳には生物の進化の歴史が刻まれているのである。

コミュニケーションのために必要な「書く力」「聞く力」「話す力」などは、ヒトの段階で飛躍的に向上した。
しかし、脳の中で一番早く反応するのは、大脳辺縁系の感情を司る扁桃体だそうである。
つまり、論理で納得する以前に、感情が納得しなければ前に進まないということになる。
適切なコミュニケーションのためには、論理が正しいだけでは足りない。
というよりも、論理が正しい前に、感情的に受け入れられるものでなければならないのである。

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