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2013年3月29日 (金)

浪江・小高原発の新設計画を撤回/花づな列島復興のためのメモ(203)

東北電力が、浪江・小高原発(福島県浪江町、南相馬市)の新設計画を撤回すると発表した。
計画予定地は東京電力福島第1原発事故の被害地域で、地元の反対が強まっていた。
建設は不可能と判断したということだが、当然のこと、というよりも原発事故から2年を経過しても、建設を諦めなかったのかというのは驚きである。
Photo
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013032802000236.html

私の知人に、南相馬市出身の人がいる。
実家は、津波の被害は免れたが、放射線量は未だに結構高いそうだ。
計画予定地は福島第1原発から北へ約10キロの地点にあり、全域が避難区域に含まれている。
⇒2013年3月24日 (日):原発事故による故郷喪失/原発事故の真相(62)
Photo_2
http://www.minyu-net.com/osusume/daisinsai/keikai.html

こんなところに、原発が新設などできるわけがないだろう。
福島原発事故を受け、11年12月には浪江町議会が誘致を白紙撤回する決議を、南相馬市議会が計画中止を求める決議をそれぞれ可決した。
馬場有浪江町長、桜井勝延南相馬市長も立地を認めない考えを示していた。

東北電力は、青森県で増設を予定している東通原発2号機の計画は維持する方針だという。
しかし東通原発は原子力規制委員会が敷地内断層を活断層の可能性が高いと指摘している。
⇒2012年12月21日 (金):危険の可能性を指摘された原発は稼働させるな/花づな列島復興のためのメモ(177)
東北電力の想定通りに進むとは考えられない。

全国の建設・計画中の原発は、以下の通りである。

【建設中】
 島根3号機   松江市         
 大間原発    青森県大間町    
 東通1号機   青森県東通村     

【計画中】
 東通2号機   青森県東通村      
 浪江・小高原発 福島県浪江町、南相馬市(計画取りやめ)
 東通2号機   青森県東通村
 浜岡6号機   静岡県、御前崎市
 上関1号機   山口県上関町      
 上関2号機   山口県上関町    
 川内3号機   鹿児島県、薩摩川内市  
 敦賀3号機   福井県敦賀市    
 敦賀4号機   福井県敦賀市
http://www.sankeibiz.jp/business/news/130329/bsc1303290800005-n2.htm
      

計画が進めば進むほど、撤回する時のコストは高くなる。
経済の論理としても、原発の新増設は出来ないと思い定めるべきではなかろうか。

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