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2013年3月25日 (月)

自主避難者への支援をどう考えるか?/原発事故の真相(63)

福島原発事故により、生活を一変せざるを得なくなった人は数多い。
その補償は、第一義的には東京電力が責任を持ってなすべきだと思うが、公共的な支援も欠かすことはできないだろう。
事実として原発は国策として推進されてきたこともあるし、国民の生活を守る責務もあるからだ。

放射線量が高いため「帰還困難区域」 になった福島県富岡町の通行を遮断するためのバリケードが閉じられる様子がTVに映し出されていた。

Photo
放射線量に応じた避難区域の見直しで、25日、町は3つの区域に再編されました。
このうち、放射線量が高いため「帰還困難区域」になった町の北東部では、立ち入りを制限するバリケードが午前0時に閉じられました。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130325/k10013421901000.html

帰還困難区域に住んでいた人は強制的に避難生活を送らざるを得ない。
そのような人に対しては、負担を誰が負うのかは別として、可能な限り従前の生活に近い状態が実現されるべきであろう。

しかし、放射能汚染から逃れるために、自主避難したり、しようとしている人たちはどう考えるべきか?
除染ということが行われている。
にもかかわらず、福島市や郡山市などでは、未だに除染目標の1mSv/年を超える箇所が少なくないという。
除染効果に期待して従来の生活拠点での生活を維持してきた人の中に、効果に失望して避難を計画する人が出てくるのも当然だろう。

災害救助法に基づく住宅支援は自主避難者にも適用されている。
国は自主避難者たちに家賃補助をしてきた。
みなし仮設住宅の位置づけで国から、世帯当たり月額6万円を上限とした家賃が補助されてきたのである。

しかしその新規申請の受け付けが、昨年末に打ち切られ、新たに自主避難する場合は全額自己負担せざるを得なくなった。
言い換えれば、自主避難できるのは、富裕層に限られてくのである。

既に避難している人たちも、当然に経済的負担や精神的苦痛を負っている。
この被害を、誰がどう補償するか?

 東京電力福島第1原発事故で、福島県から山形、新潟両県に避難している被災者らが6月にも国と東電に対し、経済的負担や精神的苦痛に対する賠償を求めて山形、新潟両地裁に集団提訴することが19日、分かった。群馬県の弁護団も前橋地裁への提訴を検討しており4月に結論を出す。3県の弁護団が明らかにした。
 山形、新潟両県の弁護団は4月から原告を募る説明会を開催。請求額などは未定で、自主避難者が多い3県の弁護団が連携して準備を進める。
 訴訟では、東電に対し精神的損害への慰謝料が不十分と主張。国に対しては、原子力損害賠償紛争解決センターによる裁判外紛争解決手続き(ADR)の賠償基準見直しを求める。
 新潟県の弁護団によると、ADRは和解まで数カ月かかる上に賠償額が低く、十分な補償が得られないのが現状という。

http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130319/dst13031913570006-n1.htm

公的な補償は、できる限り公平であるべきだろう。
しかし、何が公平かは一義的には決まらない。
強制的避難者、自主的避難者、先に避難を開始した人、除染に期待して踏みとどまっていた人、あるいは費用を負担する納税者・・・

すべての利害関係者が満足するような解決策などはあり得ないだろう。
としたら、まさに真の意味で政治力が問われるのではないか。

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