何かがオカシイ今の日本/花づな列島復興のためのメモ(201)
日銀トップの陣容が一新した。
アベノミクスの具現化ということであろうか、株式市場は活況を呈しているらしい。
株価も、基本的には大きく上昇している。
バブルの再来か、という感じである。
確かにバブルの時代は、私のような者でも楽しい思い出がたくさんあるが、バブル経済を素晴らしかったという人は少ないのではないか。
少なくとも、今の日本は、浮かれているような状況ではないだろう。
東日本大震災からの復興もまだ限定的である。
にもかかわらず、南海トラフ大地震の恐るべき被害想定が発表されたばかりである。
とりあえず、静岡県民としては、浜岡原発をどうするのかが気になる。
野田前首相が「収束」を宣言した東京電力福島第一原発は、依然として極めて危うい状況にあることが、冷却系統の停電という「事象」によって露呈した。
ネズミ一匹で、大山鳴動ではないが、心肝を冷やされたのは私だけではないだろう。
安倍首相は、「収束」を否定したが、ならば真の収束に向けてどう工程を考えているのか?
福島第一の現場は未だに高線量であって、それが廃炉作業を困難にしているという。
瓦礫が散乱していて、作業の妨げになっているということだ。
ならば、その瓦礫の処分をどうするのか?
現に放射能を発散している瓦礫を受け入れるところはあるまい。
津波による基準値以下の瓦礫でさえもめている自治体が少なくない。
高線量の瓦礫は、結論的には、現地で処理するしかないだろう。
早く方針をはっきりさせ、必要な対策を講じるべきではないか。
津波による瓦礫についても、広域処理をすることに疑問の声もある。
原発事故による避難生活者は、現時点でも15万人以上になるという。
飯舘村のように、除染しても除染しても、なかなか線量が下がらないで帰還できない地域もある。
故郷喪失者の悲哀を置き去りにしたまま、株価上昇を喜ぶ気にはなれない。
見渡せばオカシナことばかり目につく。
違憲状態の選挙で当選した国会議員の先生方が、憲法改正に意欲的だったり、十分な説明もなされぬまま、TPP交渉参加を前のめりに決定したり。
あるいは、フェアプレーをモットーとすべきスポーツの世界での不祥事。
特に、「道」の精神で始まったはずの柔道界。
「道」とは真逆な、パワハラ、暴力行為、不正会計・・・。
人間は情報により動く動物である。
そして、基本的な情報の枠組は、教育の過程と報道による。
教育と報道のあり方が、日本の国をオカシクしているように思えるのだが。
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