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2013年2月26日 (火)

日銀人事のアベノミクス/花づな列島復興のためのメモ(195)

政府が次期日銀総裁に黒田東彦アジア開発銀行(ADB)総裁、副総裁に岩田規久男・学習院大教授と日銀の理事の中曽宏氏を起用する方針を固めた。
いわゆるアベノミクスを具現化する人事ということになる。

黒田氏は、1999年から2003年まで財務官として、円売りドル買いの市場介入を指揮した。
2005年にアジア開発銀行総裁に就任した。
財務官当時からデフレ脱却にむけた金融政策の重要性を主張し、物価目標の導入も唱えてきた。
大胆な金融緩和路線をとる安倍首相の強力な推進者ということができる。

これを受けて、25日の為替は円安ドル高が進み、1ドル=94円77銭前後と約2年10か月ぶりの水準となった。
また、株式も、日経平均株価(225種)は前週末比276円58銭高の大幅高になった。
2008年秋のリーマン・ショック後の高値を更新した。

このような市場の反応は、アベノミクスの予定した成果であろう。
円の対ドル下落と日経平均で表される株価の上昇は、自民党総裁に安倍氏が選出された頃からの一貫した流れである。
130226
日本経済新聞2013年2月26日

ところが、1日経つと、イタリアの総選挙の結果を受けて、為替と株が反転した。

下院は緊縮派の中道左派の勝利だったが、上院では過半数獲得となる勢力がないことが確実になり、今後の再選挙など混乱が懸念される結果だった。パニック的にユーロ売りと円買いの動きが広がった。ドル円は一時90.85レベル、ユーロ円は118.70台まで急落した。
http://www.gci-klug.jp/fxreview/2013/02/26/018419.php

26日後場の日経平均株価は前日比263円71銭安の1万1398円81銭と3営業日ぶりに大幅反落した。終値での1万1400円割れは22日以来2営業日ぶり。前半は、イタリアの政局懸念や財政再建への不透明感から、対主要通貨で再び円高方向に推移するとともに、株価指数先物にまとまった売り物が出て下げを主導した。
http://news.finance.yahoo.co.jp/detail/20130226-00231733-mosf-market

今後の動向はにわかには予想できない雰囲気であるが、政策は真空の中の実験ではないから、アベノミクスによる円安・株高にも当然副作用がある。
そもそも、デフレ脱却が目的で、円安・株高は直接の目的ではない。

 麻生氏は、安倍晋三政権の経済政策について「デフレ不況からの脱却を目標としており、為替や株を目的としているわけではない」とし、「日本経済がデフレから脱却し、繁栄していくことが、アジア、韓国のためになる」と語った。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPT9N0BH01G20130225

しかし、円安という自国の通貨の価値を低落させることが、 日本経済の繁栄になるのだろうか?
⇒2013年2月14日 (木):円安と経済成長の両立は可能か?/花づな列島復興のためのメモ(193)

アベノミクスの3本の矢といわれるのは、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起す成長戦略」である。
財政政策が利権の構造と結びついていては、成長は期待しえない。
また、増税による生活者の負担が大きくなれば、景況の回復なども望めまい。
それにしても、経済政策は、何が正しいのか素人には分かりにくい。

 

 

 

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