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2013年1月13日 (日)

綱領なき悲喜劇-繰り返された内ゲバとまやかしのマニフェスト/民主党とは何だったのか(8)

私は、東日本大震災が起こる前、民主党政権の「期待」と「現実」の落差に愕然とし、「民主党とは何だったのか」について少し考えてみようと思った。
⇒2011年2月18日 (金):民主党とは何であったのか
⇒2011年2月27日 (日):菅政権への失望感をどう解消するか?/民主党とは何だったのか(2)
⇒2011年3月 1日 (火):「民主党A」と「民主党B」について/民主党とは何だったのか(3)
⇒2011年3月 3日 (木):民主党政権への伏流/民主党とは何だったのか(4)
⇒2011年3月 7日 (月):民主党は内ゲバ集団か?/民主党とは何だったのか(5)
⇒2011年3月 8日 (火):「啓蟄」とポスト菅の行方/民主党とは何だったのか(6)

ところが、東日本大震災が発生し、その作業そのものが意味がないに等しくなってしまった。
⇒2011年3月28日 (月):政権交代への伏流の概観/民主党とは何だったのか(7)
そして、昨年末の総選挙によって、民主党は惨敗し、下野することになった。
⇒2012年12月17日 (月):総選挙の結果をどう見るか?/花づな列島復興のためのメモ(175)
民主党の惨敗は「想定内」のことではあったが、小選挙区制の宿命であろうが、自民党の想定以上の圧勝である。

ここでもう一度、「民主党とは何であったのか」を問うことに、余り意味はないだろう。
しかし、曲がりなりにも、衆院で辛うじて野党第一党を維持している政党である。
民主党の総括をしておきたい。

「週刊新潮2013年1月17日号」に、横田由美子氏の『小説民主党/「内部ゲヴァルト」水滸伝/瀕死の最終章』が載っている。
「2011年2月24日号」の掲載分を紹介したことがあるが、この間に中間の掲載があったかどうか分からない。
しかし、野党に転落してもなお内ゲバを繰り返しているこの党に、復活の日はないのではなかろうか。

横田氏は、新春の新聞記事で、民主党の新代表となった海江田万里氏の伊勢神宮参拝後の記者会見の記事が、社民党の福島瑞穂党首より小さいベタ記事扱いだったことを紹介し、民主党が消失しかかっている姿であるとしている。
なぜ、新代表を選出し、反転攻勢に出ようとしているはずの民主党は、消失の雰囲気を漂わせているのか?

横田氏は、それを果てしなく内ゲバを繰り返す体質にあると見ているようである。
代表戦は、海江田氏と馬淵澄夫元国交省の間で争われた。
海江田氏は、今まで非主流派だった輿石東参院議員会長が推した候補であり、帰趨は投票前から明らかであった。
馬淵氏は、総選挙前の主流派・凌雲会が推した。
細野豪志氏や連舫氏らの有力候補が辞退する中で、主流派ではあるが真正主流派とはいえない立場の馬淵氏は、捨て駒としての意味も期待されていた。

そもそも、野田氏の解散宣言は全くの状況判断ミスであった。
その状況判断を主導したのは、野田前首相、安住淳前幹事長代行、前原誠司前国家戦略相、岡田克也前副総理の「四人組」だった。
彼らは、一貫して戦略ミス、状況判断ミスを繰り返した。

民主党内部は、横田氏の描くように、内ゲバを止揚できない集団だったといえよう。
内ゲバは組織の活力の一面ではあろうが、民主党の場合はあまりに程度が低い。

内部的な要因は別として、対外的には、やはりマニフェスト違反ということが大きいのではないか。
マニフェストに書いてあることは真摯に努力をせず、マニフェストに書いていない消費税増税に猛進する。
菅元首相は参院選でNoを突き付けられたことを反省しなかった。
⇒2010年9月11日 (土):菅首相続投で、本当にいいのだろうか?

また、野田前首相は野党の自公と談合するという始末である。
⇒2012年3月 7日 (水):与野党談合増税と復興/花づな列島復興のためのメモ(33)
⇒2012年8月 9日 (木):民自を自壊に導く茶番的談合/花づな列島復興のためのメモ(126)
財務省の洗脳かどうか知らないが、国民から見放されるのは当然であろう。

繰り返された内ゲバとまやかしのマニフェスト。

結局は、綱領によるアイデンティティの確立を図り得なかったことが根本の原因ではないか?
⇒2011年1月 5日 (水):綱領なき民主党の菅VS小沢の不毛な争い
⇒2011年8月24日 (水):綱領なくして漂流する民主党の出口戦略を問う
⇒2012年11月23日 (金):民主党政権への挽歌/花づな列島復興のためのメモ(160)
野合といわれても仕方がないのが、民主党の基本的性格であった。

 

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