« 活断層の上の原発を止められない?/花づな列島復興のためのメモ(173) | トップページ | 天孫降臨の年代と意味/やまとの謎(71) »

2012年12月15日 (土)

環境に対する体制選択としての総選挙/花づな列島復興のためのメモ(174)

いよいよ総選挙の投票日が明日になった。
異例の多数政党の乱立によって、かえって争点が見えにくくなっているきらいもある。
しかし、ベストではなくてもベターを選択して有権者としての責任を果たしたいと考える。

もともとは、消費税増税の是非を問うのが主たる争点だったはずである。
しかし、野田首相の策略か、解散を決定してから、目まぐるしく状況が動いた。
野田氏は、TPPという対立軸を設けて消費税の問題を正面に据えることを避けた。
また、政権交代以前に逆行するのかどうか、を争点にしようとした。

政党の合従連衡が中途半端な形でしか進まなかったのは、野田氏の計算した通りだろう。
しかし、おそらくは野田氏の計算を超えた動きが国際関係の面であったように思う。
中国の尖閣諸島をめぐる示威的な動きや北朝鮮の事実上のミサイル打ち上げなどである。
このような事態が選挙期間中に、言い換えれば一種の無政府状態において起きたのは、決して偶然ではあるまい。
結果として、わが国ではタカ派的論調が勢いを増しているように感じられる。

しかし、自衛隊の国防軍への改組や憲法9条の否定を軸にした改憲論が、国民の多数の意見だろうか?
私は疑問に思うが、「自民+維新+α」という形で危険な方向性が力を得るような気配である。

私は、東日本大震災後初めての国政選挙は、いわば文明のあり方を問う選挙ではないかと考える。
「復興第一」の声も空しくなってきつつあるが、この歴史的な体験を踏まえて、われわれがどのような社会を目指すのかが問われているのではなかろうか?
⇒2011年3月22日 (火):津々浦々の復興に立ち向かう文明史的な構想力を

文明史的という言葉で改めて思うのは、梅棹忠夫氏の構想力である。
⇒2009年4月14日 (火):文明の情報史観
⇒2010年7月 7日 (水):梅棹忠夫さんを悼む/追悼(8)

いまもっともその声を聞きたい人であるが、残念ながら叶わない。
梅棹さんの構想力のベースに生態学の知見があることは間違いないだろう。
⇒2010年7月 8日 (木):梅棹忠夫さんを悼む(続)

われわれは、地球環境の中で生存している。
その環境を生物の生態に視点をおいて見た場合、生態系という言葉で表現される。
121215
東京新聞2012年12月15日

人間が環境(生態系)に排出する廃棄物は、生態系の作用として分解され、物質が循環(代謝)する。
その分解能力の限界が、環境容量である。

一般的には環境汚染物質の収容力を指し、その環境を損なうことなく、受け入れることのできる人間の活動または汚染物質の量を表す。環境基準などを設定した上で、許容される排出総量を与えるものと、自然の浄化能力の限界量から考えるものがある。
環境容量の定量化は困難であるが、環境行政の点からは、総量規制のひとつの理論的背景となったといえる。近年、エコツーリズムの発達に関連して、自然公園などへの最大受け入れ可能人数などの議論にも用いられている。
生態学では、その環境が養うことができる環境資源(森林、水、魚など)の最大値を意味し、環境容量に達した資源は増えも減りもしない定常状態となる。

http://www.eic.or.jp/ecoterm/?act=view&serial=2783

環境容量の大きさや安定性は、生態系を構成する生物の多様性によって規定される。
生物多様性は、Wikipediaでは以下のように説明されている。

生物多様性 (せいぶつたようせい、英語 'biodiversity', 'biological diversity') とは、生態系・生物群系または地球全体に、多様な生物が存在していることを指す。
生物多様性の定義には様々なものがあるが、生物の多様性に関する条約では「すべての生物(陸上生態系、海洋その他の水界生態系、これらが複合した生態系その他生息又は生育の場のいかんを問わない。)の間の変異性をいうものとし、種内の多様性、種間の多様性及び生態系の多様性を含む」と定義されている。

たとえば、セイタカアワダチソウのような生物が繁茂するような環境は脆弱であろう。
⇒2012年11月22日 (木):セイダカアワダチソウの風景と記号論/知的生産の方法(25)
単純な系は代償が効かないからである。
原発事故という測り知れない犠牲を払って、われわれが何を学び、どう変わったかが問われる選挙である。

|

« 活断層の上の原発を止められない?/花づな列島復興のためのメモ(173) | トップページ | 天孫降臨の年代と意味/やまとの謎(71) »

ニュース」カテゴリの記事

思考技術」カテゴリの記事

花づな列島復興のためのメモ」カテゴリの記事

コメント

選挙 で プログ検索中です。
私には 恐ろしい選挙と 考えています。
自民党の今回の政策には 反対です。
対抗馬に 未来の党を 考えます。
脱原発 反TPP 消費税増税反対 国防軍反対 政権取った党の政策になります。
有権者の合体を 期待します。
政治研究会(名前検討中 2012 12・6 衆議院選挙

投稿: 村石太ダー&ザード&ジョン・レノン | 2012年12月16日 (日) 01時52分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/395349/48331131

この記事へのトラックバック一覧です: 環境に対する体制選択としての総選挙/花づな列島復興のためのメモ(174) :

« 活断層の上の原発を止められない?/花づな列島復興のためのメモ(173) | トップページ | 天孫降臨の年代と意味/やまとの謎(71) »