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2012年10月 5日 (金)

隠されていた(?)双葉町の高線量/原発事故の真相(48)

9月21日、昨年の3月12日、福島第一原発1号機が水素爆発を起こす直前、福島県双葉町で1590マイクロシーベルト/時という高線量が観測されていたことが発表された。
なぜ、発表までに1年半の時間を要したのか?

 福島県と東京電力は21日、福島第一原発1号機が水素爆発する直前に、原発から約5・6キロ・メートル北西の同県双葉町上羽鳥で、毎時1590マイクロ・シーベルトの放射線量が計測されていたと発表した。 
 原発敷地外で記録された放射線量としては過去最大。
 原発周辺に設置された19台の放射線観測装置からメモリーカードなどを回収し、解析した。
 毎時1590マイクロ・シーベルトが観測されたのは、3月12日午後3時。観測前の同日午前は、津波で電源が喪失して、破損の危険性が高まった原子炉の圧力を下げるため蒸気を逃がす「ベント」が行われていた。同日午後3時36分には、福島第一原発1号機で水素爆発が起きている。

http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20120921-OYT1T01229.htm

観測したのは、双葉町上羽鳥に設置されていたモニタリングポストである。
東日本大震災で通信回線が途絶したが、線量を記録したメモリーカードは昨年5月、原子力センターの職員が回収していた。

 ところが、メモリーカードは1年以上「放置」された。同センターでコンピューターを使った解析作業が本格的に始まったのは、今年7月。解析された数値が、データの公表などを担当する県災害対策本部に送られてきたのは「8月中旬−下旬ごろ」(災害対策本部担当者)だったという。
http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20121003153317702

福島県原子力センターの安江高秀所長は、作業が遅れた理由を、「メモリーカードを情報解析できる専門知識を持った職員は4人いるが、核となるメンバーで現在進行形の線量の情報を把握することを優先し、事故前のデータの解析に回す余裕はなかった」という。
しかし、1号機の水素爆発に先立って放射性物質が漏れ出していたわけで、ベントによるものと考えられる。
とすれば、当然人為的な操作の結果であり、住民に一刻も早く周知しなければならないところである。
ベントが行われていた以上、高い線量を予測して解析すべきではなかったのか?

一般の人の被ばく線量限度は年間1ミリシーベルト=1000マイクロシーベルトといわれているから、1590マイクロシーベルトでは40分足らずで限度に達してしまうことになる。
1年半も公表が遅れたというのは尋常ではない。
県の災害対策本部の遠藤光義主幹は「結果として公表が遅れて申し訳ない」と謝罪するが、遅れた原因は何なのか?

古川名誉教授(名古屋大・放射化学)は「国には、あまり線量のことを大げさにしたくない雰囲気があった。今回の数値は人前に出すと大騒ぎになる数値。発表を遅らせる、という最悪の判断が働いたのではないか」といぶかる。
 京都大原子炉実験所の小出裕章助教も「放射線量の観測は人命を守るためにやっている。過去の観測結果はすぐに公開するのが筋で、福島県はあまりに無能だ。国が都合の悪い情報を隠そうと県に圧力をかけた可能性も否定しきれない」と語りつつ、そう疑う根拠をこう端的に言い切った。
 「福島原発事故後の東電や行政の対応を振り返れば、情報統制のオンパレードだった。本当にひどい国だと思う」

http://iryou.chunichi.co.jp/article/detail/20121003153317702

民主党政権は、SPEEDIのデータも、パニックになる恐れがあると隠蔽していた。
⇒2011年9月11日 (日):政府による「情報の隠蔽」は犯罪ではないのか
⇒2012年2月29日 (水):民間事故調報告書/原発事故の真相(18)
⇒2012年5月29日 (火):依然として不明朗な「藪の中」/原発事故の真相(32)
この際、公表が遅延した経緯を、徹底的に検証されなければならないと思う。

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