永田町に繁殖するシロアリを退治せよ/花づな列島復興のためのメモ(151)
前回参院選の「一票の格差」が違憲状態であるという判決を、最高裁大法廷が下した。
日本経済新聞
2009年の前回衆院選についても昨年、違憲状態とされている。
両院とも違憲状態というのは、異例の事態と言うべきだろう。
2010年7月の参院選は、政権交代した民主党に対する最初の(そして今のところ1回だけの)国政レベルでの選挙であった。
結果は、政権与党の惨敗といっていいだろう。
私は、この選挙は、民主党政権への国民の判断であり、謙虚に受け止めるべきだとしたが、その後の推移は、民主党には状況を運営のあり方にフィードバックするマネジメントの回路が不在であることを示すだけであった。
⇒2010年7月12日 (月):日本の政治はどうなるのだろうか?
⇒2010年8月 1日 (日):民主党におけるマネジメントの不在
⇒2011年1月16日 (日):民主党は、統一地方選でどんな旗を掲げるのか?
⇒2011年6月 2日 (木):哀しき奇兵隊内閣の末路
⇒2011年6月18日 (土):菅と鳩山の理念と現実と信義/「同じ」と「違う」(28)
⇒2012年8月 6日 (月):野田内閣不信任の根拠/花づな列島復興のためのメモ(125)
そのため、内閣や党人事をいくら変えても、未だに迷走を続け、国民を裏切り続けることになっている。
民主党政権は(自民党もそうであるが)、違憲状態の最高裁の判断に積極的に応えようとしてこなかった。
明らかに不作為である。
違憲状態を解散先送りの言い訳としている節も窺える。
自分たちの議席を維持するための不作為だとしたら、野田首相の演説にある「シロアリ」そのものではないか。
野田首相は、政権交代選挙において、「シロアリ退治しないで、消費税引き上げなんですか?」と演説したが、マニフェストに明記していない消費税引き上げに「政治生命」を賭けると言った。
少なくとも、自分の政治生命について、改めて国民に信を問うのは当たり前のことではないか。
そして、最高裁から重ねて違憲状態であるとの判断が示されている以上、三権分立の原則からしても、格差是正に取り組まざるを得ないのは当然だ。
全力を上げて立法措置に取り組むべきだろう。
今までの不作為のツケが溜まっているのだから、少々無理なスケジュールを組まなければ辻褄が合わない。
昨日、鹿児島の天文館文化通り入り口の「永田シロアリ」に触れたところである。
永田シロアリは、シロアリ退治の会社である。
シャッターを閉めると、以下のようになる。
http://blog.livedoor.jp/toshi127h/archives/64746543.html
シロアリの「殺し屋」ということであるが、繁華街であるから知らないとギョッとするだろう。
日本を蝕むシロアリは、「永田町シロアリ=永田町に棲息し、繁殖するシロアリ」である(野田氏は「霞ヶ関シロアリ」を念頭においているが)。
言うまでもなく、永田町は国会議事堂を中心に首相官邸や政党本部などが集まる日本の政治の中枢である。
このシロアリの「殺し屋」は、有権者自身である。
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コメント
っていうか日本人のほとんどがシロアリだな(^_^)/
投稿: | 2012年10月19日 (金) 17時38分