ASPとSaaS/「同じ」と「違う」(51)
いまやクラウドという言葉もすっかり定着しているといえよう。
スマートフォンが普及したことなどにより、日常的にインターネットを使う機会が増えてきたことが大きいように思う。
しかし、とかく新語の類は人によって含意が異なることが多い。
クラウドについても次のような解説がある。
これだけ「クラウド」についての情報が出回っているのにも関わらず「クラウド」という言葉については,人によって大きく違います。ある人は「クラウド」をメールやグループウェアなどのコミュニケーションツールのように言いますし,また別の人は「クラウド」を色々なデータを保存するストレージのように言います。さらにある人は「クラウド」を利用して,数百台のサーバを用意したという人もいます。
・・・・・・
また,これだけ「クラウド」の意味が幅広くなると,言葉の定義を統一するのも難しくなります。実際「クラウド」という言葉は,数多くの団体・組織によって定義づけられています。しかし,これらのクラウドの定義も,意味が幅広く色々と解釈されるので,実際の仕事上の会話で利用するのは難しいと思われます。
クラウドを再入門,クラウドとは何か?
しかし、一般的には次のような理解で十分だと思う。
「クラウド」(雲)は、ネットワーク(通常はインターネット)を表す。従来より「コンピュータシステムのイメージ図」ではネットワークを雲の図で表す場合が多く、それが由来と言われている。クラウドコンピューティング(英: cloud computing)とは、ネットワーク、特にインターネットをベースとしたコンピュータの利用形態である。従来のコンピュータ利用は、ユーザー(企業、個人など)がコンピュータのハードウェア、ソフトウェア、データなどを、自分自身で保有・管理していたのに対し、クラウドコンピューティングでは「ユーザーはインターネットの向こう側からサービスを受け、サービス利用料金を払う」形になる。
クラウド
私も個人として、evernoteやdropboxなどで、データの保管や利用に気を使わなくていいようになった。
フロッピーディスクを使っていた時代から考えると、夢みたいである。
有り難い時代であると同時に、この先どうなっていくのか楽しみでもある。。
ビジネスモデルの保護のために特許化をする場合、インターネットなどITの利用が不可欠である。
⇒2012年2月27日 (月):ビジネスモデルとビジネスモデル特許/「同じ」と「違う」(43)
特に、新しいビジネスモデルはクラウド絡みのものが多く、耳慣れない言葉も増えてきている
アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供するものであり、パッケージで提供されるものと対照される。
サービスを純粋に使用量に応じて費用を払えば純粋に変動費化できる。
多くの場合、リース契約等、一定の制限付きのようであり、準変動費化ということになる。
ITに限らず、経営資源の何を社内で賄い、何を外部化するかということは、重要な企業の戦略課題である。
社会発展は分業の進展とも考えられ、次々と社内で行われていた機能を専門化して別会社として起業する例は多い。
ITは専門スキルを必要とし、しかもそのスキルは本業とは無関係であることが多いので、別会社化する典型である。
最近は、ASPと同様のサービスに対して、SaaSという言葉がよく使われる。
必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェアもしくはその提供形態のこと、と説明される。
ASPとどう違うのか?
SaaSの解説に、以下のような説明があった。
ここでよく聞かれる質問に、SaaSと「ASP」(Application Service Provider)のモデルとどこが違うのかというものがあります。ベンダ側ではさまざまな説明をしているようですが、あまり本質的な相違はないというのが正直なところでしょう。両者の違いを厳密に議論しても実りは少ないと思います。「SaaSは過去におけるASPと本質的には同じではあるが、その重要性が飛躍的に大きくなっていることから、マーケティング的な観点で新しい名称で呼ぶことにしました」というのが妥当なところでしょう。
http://www.atmarkit.co.jp/im/cop/special/fivemin/saas/01.html
何を自社のkey(キモ)と考えるか、差別化をどこで図るかが、社内で賄うか、社外調達するかの岐路である。
| 固定リンク
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- 藤井太洋『東京の子』/私撰アンソロジー(56)(2019.04.07)
- 暫時お休みします(2019.03.24)
- ココログの障害とその説明(2019.03.21)
- スキャンダラスな東京五輪/安部政権の命運(94)(2019.03.17)
- 野党は小異を捨てて大同団結すべし/安部政権の命運(84)(2019.03.05)
「「同じ」と「違う」」カテゴリの記事
- インテンシブとエクステンシブ/「同じ」と「違う」(106)(2017.09.15)
- 切れ者とキレる人/「同じ」と「違う」(105)(2017.08.17)
- 「戦闘」と「武力衝突」/「同じ」と「違う」(103)(2017.02.12)
- 「計画:PLAN」と「実行:DO」/「同じ」と「違う」(104)(2017.02.14)
- 不時着と墜落/「同じ」と「違う」(102)(2016.12.26)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント