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2012年9月22日 (土)

もはや嗤ってはいられない、オスプレイ「安全宣言」の野田政権

民主党代表選に野田氏が圧勝した。
私たちは、民主党国会議員らが、民主党への国民の期待を裏切り続けている野田氏を圧勝させた、という事実を記憶して、次の国政選挙の投票行動に反映するべきだろう。
民主党党首選における総ポイント数1231ポイントのうち、国会議員票が672ポイントと、55%を占めているのである。

その野田政権は、19日オスプレイの安全性が確認されたと宣言した。
判断の根拠は何だろう?
私は、直ちに大飯原発再稼動の茶番劇と同じ構造だと思わざるを得ない。

振り返ってみよう。
政府が関係閣僚会議で、「再稼動の判断基準におおむね適合している」としたのは、4月9日のことであった。
「おおむね」ということなどに対して批判の声がわき起こったため、4月12日には「熟慮」することにしたが、翌13日には「熟慮」の舌の根が乾かないのにもかかわらず、「安全性が最終的に確認された」とした。
⇒⇒2012年4月13日 (金):拙速に過ぎる政府の大飯原発再稼働判断/原発事故の真相(26)

しかし、「最終的に確認した」というのは、あくまで関係閣僚の合意を確認したというに過ぎなかった。
⇒2012年7月20日 (金):野田政権における「倫理の崩壊」/花づな列島復興のためのメモ(115)
関係閣僚とは、野田首相、藤村官房長官、枝野経済産業相、細野環境相の4人である。
この4人は、安全性に関する無責任男として記憶されるべきであろう。

なぜならば、「最終的に安全性を確認した」はずのことが、敷地内の断層が活断層であることを否定しきれなくなったことを見ても、「確認」できていないことが「確認」できる。
「革新的エネルギー・環境戦略」についても同様と言えよう。
政府が、「革新的エネルギー・環境戦略」を基本方針とするとしたのが9月14日、それを閣議決定としないで参考書類扱いとするとしたのが9月19日のことであった。
⇒2012年9月15日 (土):「言うだけ」感を拭えない政府の脱原発政策/花づな列島復興のためのメモ(142)
⇒2012年9月20日 (木):もはや嗤うしかない「革新的エネルギー・環境戦略」の「東大話法」

野田首相は、再選後の演説で、「原発ゼロ社会を30年代に目指す、実現をする、ぶれない姿勢で」と強い口調で言い切った。
しかし、原発ゼロとは相反する核燃料サイクル政策も、建設中の原発の工事も、継続するという。
「東大話法」に拘って迷彩を施す余裕もなくなっているが、政権与党の立場だけは手放したくないということだろう。

オスプレイの安全性についても同様である。
野田首相は、「きちんと安全性が確認される」まで、日本における飛行は行わないとしていた。
墜落事故が相次いでいるオスプレイの「安全性」に対し、地元の懸念は強い。
米国内では住民の反対で一部の訓練計画が中止されている。

政府の「安全宣言」を受けて、山口県岩国市の米軍岩国基地に一時駐機しているオスプレイの試験飛行が始まった。
それでは、「きちんと安全性が確認され」たのか?

 日米の外務・防衛当局の実務者による「日米合同委員会」は19日午前、国内各地で行うオスプレイの低空飛行訓練の高度を地上150メートル以上に制限するなどとした運用ルールで合意。その後、防衛相と玄葉光一郎外相は首相官邸で記者会見し、オスプレイに関する政府方針を発表、日本国内の飛行を認める安全宣言を行った。
 防衛相は会見で「飛行の安全性に最大限の配慮がなされることを前提にオスプレイの運用を開始することにした」と強調。仮に沖縄県など地元の理解が得られなかった場合でも、「日米の合意に従い飛行運用が始まる」と述べた。外相は「日米合同委を通じて、今回の合意の実施をきちんとフォローしていく」と語った。
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_514795

この説明で、「安全性の確認」について、納得がいく人が どれくらいいるだろうか?
私は、軍用機である以上、安全性が多少低いことは避け得ないだろうと思う。
オスプレイのメリット、デメリットをきちんと評価した上で、飛行すべきだという結論に達したのならまだしもである。

米国は事故原因を「人的要因が大きい」と説明し、日本政府もこれで安全だという。
しかし、人的要因でトラブルが発生したのだから、オスプレイは安全だ、ということで説明になると、本気で思っているのだろうか。
沖縄県の仲井真知事が「トラブルは人のミスで発生するから大丈夫と言うなら、かなりトンチンカン」と言っていたが、そのとおりである。

試験飛行を終えた後、早ければ今月末から順次、沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場に配備される予定だという。
しかし、オスプレイ配備は在日米軍基地の74%が集中する沖縄県民にさらに負担を強いることになる。

東アジアがきな臭くなっている時であるから、オスプレイの配備そのものは必要かつ重要かも知れない。
しかし、沖縄の負担はバランスを失しているのではないか。

オスプレイの「安全宣言」によって、玄葉外相も安全性無責任男に列することになった。
野田政権の無責任ぶりは、もはや嗤ってはいられない。

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