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2012年8月 3日 (金)

野田内閣不信任案によって露わになるもの/花づな列島復興のためのメモ(123)

自公以外の野党が、野田内閣不信任案で歩調を揃えたようだ。

 新党「国民の生活が第一」や共産党など野党7党は3日午後、国会内で党首会談を開き、消費増税関連法案の成立を阻止するため、参院での法案採決前に野田内閣に対する不信任決議案を提出する方針で一致した。提出時期は幹事長・書記局長レベルで詰めるが、参院特別委員会の中央公聴会が終わる7日にも共同提出する方向で調整が進む見通しだ。
http://jp.wsj.com/Japan/Politics/node_488498

不信任案は可決されるか?
現時点では、下図のように、与党からの15人以上の賛成というかなり高いハードルだ。
Photo_3
http://news.biglobe.ne.jp/domestic/0802/mai_120802_1455803725.html

それでは不信任案の提出はムダなのか?
私は、野田内閣の性格を浮き彫りにするという効果はあると考える。
2009年総選挙のマニフェストを弊衣のごとく脱ぎ捨て、なおかつ国民に信を問おうともせず、重要な政策を推し進めようとする野田首相にはあきれるばかりである。

こともあろうか、日経新聞は、「首相が先頭に立って政権公約を撤回すべき」だと主張した。
撤回するのは結構だ。
しかし、政権交代の正当性が失われるので、当然総選挙を行うべきだろう。
⇒2012年6月 7日 (木):何のための政権交代か?/花づな列島復興のためのメモ(79)

岡田副総理は、かつて自らを原理主義者と規定していた。
私はそれを、原理原則を大切にすることと理解していた。
ところが、次のように論旨不明瞭な発言をした。

岡田克也副総理は6日の衆院社会保障・税一体改革特別委員会で、政権交代を実現した平成21年衆院選について「マニフェスト(政権公約)というよりは、政権交代を望む国民の大きな流れで勝った」と述べた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120606/plc12060623170031-n1.htm

政権交代を望む国民がマニフェスト選択と関係がないとは?
不信任案への態度から考えてみよう。
今日の日経新聞によれば、各政党のポジショニングは下図のようになる。
Photo_2

「政権交代を望む国民の大きな流れ」とは何を意味しているか?
「自公政権NO!」というレッドカードではなかったか。
いま自公と組んで、他の野党がこぞって反対している「社会保障と税の一体改革関連法案」を押し通そうとしている野田政権は、まさに国民という審判が提示したレッドカードを破り捨てたのである。

法律が成立してもいないのに、消費税増税によって余裕ができた財源で公共事業の拡大を目論む動きが顕在化してきている。
誰が不信任案に反対したか、次の総選挙のためにもしっかりとウオッチングしておこう。
そして、原発推進か脱原発かを争点に加えた総選挙としよう。
⇒2012年6月28日 (木):戦い(消費増税法案、東電株主総会)済んで、日が暮れて/花づな列島復興のためのメモ(96)

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コメント

テレビ局の世論調査によれば、「国民の生活が第一」党の支持率はわずか1%。
これは人気がなく存在価値もない「社民党」の支持率1%と同じ。
小沢一郎にたいする人気がない上、守銭奴の福田衣里子などの小沢ガールズにたいする人気もない。
選挙後は社民党並みの弱小政党になることを望む。

投稿: 小沢の生活が第一 | 2012年8月 4日 (土) 12時15分

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