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2012年6月18日 (月)

消費税と政界再編成/花づな列島復興のためのメモ(88)

社会保障と税の一体改革をめぐる修正協議で民主・自民・公明の3党が合意に達した。
しかし、肝心の社会保障制度改革は先送りされ「社会保障と税の一体改革」には程遠い決着とである。
6月16日付の中央紙の論調は、おおむね3党合意に好意的である。

朝日新聞:修正協議で3党合意―政治を進める転機に
毎日新聞:民自公修正合意 「決める政治」を評価する
読売新聞:一体改革合意 首相は民主党内説得に全力を

しかし、本当に3党合意は良い結果なのであろうか?
地方紙はかなり異なる意見のようだ。

海道新聞:崩れた一体改革 禍根残す社会保障棚上げ
東京新聞:「一体」改革 消費増税も棚上げせよ
信濃毎日新聞:3党協議決着 「一体改革」の名が泣く

この違いは何だろうか?
朝・毎・読が、合意にこぎつけたことを評価しているのに対し、北・東・信は、合意の内容が問題であるとしていることである。
どちらを支持すべきか?
私は、当然合意が評価し得るか否かは、その中身次第だと考える。
そして、「社会保障と税の一体改革」とする以上、あくまで一体であるべきで、税だけ先行しようというのは納得しがたい。
以下の東京新聞社説が真っ当な考え方ではないか。

 ところが年金の最低保障機能や高齢者医療制度の見直しなど、消費税増税と一体であるはずの社会保障の抜本改革は棚上げされ、有識者らによる「国民会議」で一年以内に結論を出すことになった。
 与野党が協力して社会保障改革に取り組むのは是とするが、それならば改革案がまとまって必要な財源額が確定するまで、増税決定も見送るのが筋ではないか。
 社会保障の全体像が見えないまま消費税増税に踏み切るのなら、最初から増税だけが狙いだったと批判されても仕方があるまい。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012061602000108.html

消費税増税については賛否両論あるが、社会保障政策の中身もさることながら、政治・行政の「身を削る」改革も具体化されないまま、消費税のみ先行して決定されようとしていることに違和感を持つ。
問題は、消費税負担が増大する時期に、家計の負担が増大するようなことが同時に起きることが予定されていることだろう。

Photo_2 東日本大震災の復興費用をまかなうための増税は所得税分が来年一月から、住民税分は一四年六月から始まる。所得税分は二十五年間続く実質的な恒久増税だ。
 子育て世帯は、さらに厳しい。民主党政権で導入された子ども手当(現・児童手当)は、昨年から減額。十六歳未満の子どもがいる世帯に適用される年少扶養控除は六月に完全廃止となった。控除の廃止は子ども手当を導入する代わりに決まったが、控除が廃止される前に手当は減額されてしまった。
 厚生年金の保険料も上がり続けている。
 一九八九年に導入された消費税は九七年に5%に引き上げられた。導入時、増税時は、所得税などの減税がセットで行われたが今回は減税措置はない。

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2012061502000114.html

上記以外にも、東電は電気料金のアップを計画している。
波及して、多くの消費関連物価も上昇するであろう。
消費増税は、税収の増加という面でも、本当に効果があるのか?

わが家では、消費税が増額される分、全体の消費を切り詰める予定である。
家計の「入り」が確定しているとすれば、かなり多くの家で同じような行動をとるであろうから、税収が計画通り増えるか疑問である。
というよりも、消費抑制の結果、景気はいっこうに改善されず、下手をすれば全体の税収は減少するのではないか。

ダカーポ特別編集の『消費税増税はなぜダメなのか』マガジンハウス(1205)というムックがある。
消費税増税をめぐっては、識者も政治家も、意見、立ち位置が複雑に入り乱れているが、修正協議が成立しても、法案の可決までにはまだまだ波乱がありそうである。
2
消費税に対する態度は政党を区分けするにはなっていない。
これに原発に対する考え方を組み合わせれば、現在よりすっきりした選択肢になるのではなかろうか。

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