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2012年6月 6日 (水)

電源構成とスマート文明への移行/花づな列島復興のためのメモ(78)

経済産業省の総合資源エネルギー調査会が、2030年の電源構成に関する報告書をまとめた。
焦点となっている総発電量に占める原子力発電の比率については、0%、15%、20~25%、数値を定めず市場の選択に任せる、という4案が示された。
原発事故前の比率は26%であり、現在の計画では原発比率を45%まで高めるとされている。
2030
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2012052902000078.html

当初、35%という選択肢も挙げられていたが、さすがに現下の情勢では、参考意見に格下げし、選択肢から外さざるを得なかったようだ。
しかし、三村明夫委員長(新日本製鉄会長)は、「35%案は少数意見を尊重して残してきたが、断腸の思いで外した」と未練たっぷりである。

そもそも、選択肢しか示し得ないという「調査会」とは、本来のミッションを果たしていないのではなかろうか。
原発推進か廃止か、国論が割れているが、そういう状況だからこそ、1つの案を提示すべきだったのではないか?
あるいは、首相が「自分の責任で判断する」とでも。

4案といっても、「数値を定めず市場の選択に任せる」というのは、計画論としてあり得ないだろう。
残りの3案の中で、「20~25%」というのは、フクイチについての現状をみれば、廃炉を代替する新規建設など考える余地もないので、現実的ではないだろう。
2030年といえば18年後である。
たとえ長期的に原発の積極的な活用を推進しようという立場であったとしても、新規に稼働させて電源としてカウントするのは、ノーテンキというべきである。

とすれば、現実論とすれば、「0%」か「15%」かということになる。
今の「原発ゼロ」の状況で、何が問題で、どこまで対応可能なのか。
今夏は絶好の機会であるように思う。

もはや危険な活断層の上にある原発の再稼働は、国民の意思をもって止めるべきだろう。
⇒2012年4月28日 (土):活断層の上の原発/花づな列島復興のためのメモ(57)
われわれは、エネルギーをふんだんに使うという価値観とは決別するときである。
電源構成の問題は、文明転換、スマート文明へ方向転換していく道程の一里塚であろう。

「スマートフォン」や「スマートグリッド」など「スマート」を含む単語が増えてきた。普通の日本人にとって「スマート」は「やせている」とか、「かっこいい」のような意味で使われている。実際私も英会話を勉強するまではそう思っていた。ところが、「smart」が形容詞で使われる場合、実はほとんどの場合「頭がよい」を意味する。
「スマートフォン」は「多機能携帯電話」と訳されているが、文字通り通話以外の他の機能をたくさん持っている「頭がよい電話」なのである。決して「かっこいい電話」を意味するものではない。
「スマートグリッド」とは人工知能や通信機能を持った計測機器を設置して、電力需給を最適化する電力網である。「頭がよい電力網」なのである。

http://tryvis.blog133.fc2.com/blog-entry-37.html

エネルギー制約を前提として、その範囲内で何が可能か?
生活や生産の様式を見直す好機として考えたい。

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