維新連合成否のカギ握るブレーンの力/花づな列島復興のためのメモ(73)
石原東京都知事が、「東京維新の会」を立ち上げるらしい。
東京都庁で5月18日に行った記者会見で表明した。
「既存の議員を集めて第3極を作るのは全然興味がない。小沢一郎(民主党元代表)と俺が手を組むことは全くない」と言い切った後で、「東京と大阪が連携して新しい人材を政界に送り込む。向こうが『大阪維新の会』なら『東京維新の会』。全体で連携することで『日本維新の会』を作っていきたい」とぶち上げた。
これを受けて、さっそく橋下徹・大阪維新の会代表(大阪市長)が「すごいことになりそうですね。ワクワクします」とエールを送った。
http://www.j-cast.com/tv/s/2012/05/21132677.html?p=all
民主、自民の2大政党がまったく信を失った現在、多くの人の関心は「大阪維新の会」や同会代表の橋下氏に集まっている。
⇒2012年3月31日 (土):政治家の信義とは?/花づな列島復興のためのメモ(43)
⇒2012年4月15日 (日):理解と同意/「同じ」と「違う」(46)
石原氏や橋下氏の人気の要因は、即決する判断力や行動力であろう。
ポピュリズムの危うさを指摘する声なもあるが、私は両氏に共通するブレーンをうまく集め、そのブレーンの力を最大限活用とする姿勢を評価したい。
たとえば、東京都副知事の猪瀬直樹氏である。
猪瀬氏は1946年生まれ。略歴は、Wikipediaによれば以下にようである。
信州大学教育学部附属長野中学校、長野県長野高等学校、信州大学人文学部経済学科卒業。経済学士。1969年、在学中に、信州大学全共闘議長をつとめた。その後出版社勤務などを経て、1972年、明治大学大学院政治経済学研究科政治学専攻博士前期課程にて政治学者の橋川文三に師事し、日本政治思想史を研究。政治学修士。
1987年、西武グループと堤義明について皇族との関係(プリンスホテル参照)を絡めながら書した『ミカドの肖像』で、第18回大宅壮一ノンフィクション賞、ジャポニスム学会特別賞受賞。1996年、『日本国の研究』で、文藝春秋読者賞を受賞。
2001年、小泉内閣の行革断行評議会(行政改革担当大臣の諮問機関)に名を連ねる。2002年、道路関係四公団民営化推進委員会委員に就任。
2007年、地方分権改革推進委員会委員と東京都副知事に就任。
私は、『昭和16年夏の敗戦
(中公文庫)』(1006)や『ミカドの肖像
(小学館文庫)』(0503)等を読み、緻密で幅広い調査力と読み手を引き込む文章力に惹かれた。
同学年の佐野眞一氏(1947年1月生まれ)と似たタイプという印象を持った。
団塊の世代のトップランナーである。
猪瀬氏の新刊『決断する力 (PHPビジネス新書)』(1203)は、Amazonで以下のように紹介されている。
ソーシャルネットワークを使った情報収集・発信、即断即決→事後承認、見えない恐怖を可視化する、先を見通してリスクの芽を摘む、昨日を基準に今日を生きない…。大震災後、東京都を陣頭指揮するリーダーが、首都直下型地震対策として自ら実践しているノウハウを、ビジネスマン向けにアレンジして紹介。大震災後、東京都を陣頭指揮する副知事の思考と行動20ヵ条。
同書を読めば、ツイッターなどのソーシャルネットワークの威力を実感できる。
時代は確実に変わりつつあるのだ。
「大阪維新の会」にも隠れたブレーンがいるらしい。
浅田均という。
年金制度のリセット、参議院廃止、首相公選など、大阪維新の会がまとめた〝船中八策〟には、刺激的な政策が並んだ。その起草者であり、来月開講する〝維新政治塾〟の運営をも担う男。それが、元・自民党府議団幹事長で維新の会政調会長、大阪府議会議長の浅田均氏である。
'50年生まれの61歳。京都大学哲学科からスタンフォード大学大学院へ進み、NHK局員を経てOECD(経済協力開発機構)という華々しい経歴は伊達ではないようだ。維新の会所属の府議会議員・森和臣氏は、彼の活躍ぶりをこう語る。
「発信力の橋下さん、野性的な行動力の松井さん、そして頭脳の浅田さん、この3人で維新は動いてる。浅田さんが東京で評価されてるのは、彼が各党をまわり、先々で維新の会の方針を的確に説明しているからでしょう」
政策を語らせれば理路整然。素人が多い維新の会の中では、見た目も政治家らしい落ち着きがある。いきおい、永田町の玄人たちには受けがいい。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/31914
私は浅田氏のことは知らなかった。
東西の維新の会が危うさを秘めつつ、政界を刷新する起爆剤になり得るとすれば、両者の連合が成立したときであり、そのためにはこのようなブレーンたちの力がカギとなると思う。
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