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2012年3月23日 (金)

AIJ投資顧問をめぐる闇(3)/花づな列島復興のためのメモ(40)

預かっていた厚生年金基金の大部分を、「運用」で消失したとされているAIJ投資顧問に、“やっと”強制捜査の手が入った。

 「AIJ投資顧問」(東京都中央区、浅川和彦社長)の年金消失問題で、同社が、好調な運用実績を装って顧客に契約させた疑いが強まったとして、証券取引等監視委員会は23日午前、金融商品取引法違反(契約に関する偽計)容疑で、同社や実質的に支配下にあるアイティーエム証券(同)などの強制調査を始めた。監視委は、捜査当局への告発を視野に巨額の年金資金が消えた経緯を解明する。
 AIJは、顧客から受け取った資金を運用に回さず、解約した顧客への払戻金に流用していた疑いも持たれており、捜査当局は監視委と連携し、詐欺容疑を適用できるかどうかについても検討している。
 関係者によると、AIJは、2002年に英領ケイマン諸島のファンドを使って運用を開始。ハイリスクな金融派生商品などへの投資に失敗し続けた結果、損失が常態化していたにも関わらず、顧客の勧誘では「10年間の累積で約250%の利回りを達成」などと実績を偽り、契約させていた疑いが持たれている。

年金消失のAIJ、早朝から強制調査…監視委

私は、これは「運用の失敗」というよりも計画的に仕組まれた「詐欺」であると思う。
⇒2012年3月 3日 (土):AIJ投資顧問をめぐる闇/花づな列島復興のためのメモ(31)
⇒2012年3月 6日 (火):AIJ投資顧問をめぐる闇(2)/花づな列島復興のためのメモ(32)

しかし、明白な犯罪行為が疑われるにもかかわらず、捜査があまりにも悠長であるように感じないだろうか?
しかも、強制捜査の日程が予告されている。
日程に関しては、各メディア横並びで「23日に」としていたから、当局からの情報であることは推察できた。
いわゆる意図的なリークである。

この間の事情について、次のように解説していたが、ナルホドと思った。
1.AIJ投資顧問は、3月23日までは営業停止である。
2.それが終了すると、「免許取り消し」処分となる。そうなると、金融庁の監督下ではなくなる。
3.その後、刑事事件化する。
4.本件は、「詐欺事件」や「反社会勢力の関与した事件」にはならないであろう。なぜならば、これらに該当すると、金融庁の監督責任が追及されることになる。
要は、監督責任がある官僚組織があると、その権限内(この場合は、金融商品取引法違反)に留まるということらしい。
以下のような記事もある。

同社の営業用"募集要項"に、その「詐欺的スキーム」の一端が表れていた。11年冬ごろに作成されたとみられる資料には、耳触りの良い文言が散見される。
〈高度な金融技術と豊富な経験を持ったプロフェッショナルを擁する国内独立系投資顧問会社〉
〈さまざまなテクニックを駆使し、従来の伝統的手法では実現できないキャッシュフローのパターンを創造していきます。
 資料を読んだあるベテランディーラーは、皮肉な笑みを浮かべ、こう語った。
「『デルタ・ニュートラル戦略』とか『ボラティリティ格差』とか業界用語を並べているが、中身は何もない。『とにかくうまくやります』と言っているだけで、プロなら絶対投資しない。相手が年金の"素人"だから騙せたわけだ」

プロなら絶対投資しない AIJの「詐欺的スキーム」

この「消えた年金資産」の穴埋めをどうするか?
原則論を言えば、当事者の問題のはずだ。
市場での出来事は、自己責任である。
当該年金基金の加入者に中小企業が多くても、それによって倒産に追い込まれようと、AIJ-年金基金-加入者という輪の中で閉じているべきである。
ところが、政府・民主党は、損失に関係ない年金保険料で補てんしようとしていという。

AIJ投資顧問の年金消失問題を受け、政府・民主党は16日、厚生年金基金の公的年金部分の積み立て不足について、厚生年金加入者全体の保険料で補填する検討に入った。同社に委託している同基金は一つを除き、中小の同業者らでつくる「総合型」。加入企業の連鎖倒産が懸念され、救済措置が必要と判断した。前提として基金側の自助努力を求めるほか、救済対象範囲を慎重に検討する意向だが、当該基金とは無関係のサラリーマンらの反発は必至で、導入が難航することも予想される。
AIJ損失補填に関係ない(厚生年金加入者全体の)保険料で充当するのは問題だ

今回の「事件」の構図は、 投資顧問会社がケイマン諸島へ資金を回遊させて実態を隠した詐取である。
その実態を各企業の年金担当が知らなかったのなら、怠慢であり不適格者でもある。
AIJ投資顧問の内容をネットで調べるだけでも、ずさんな内容の見当はついたはずだ。

また、社会保険庁から天下った官僚のネットワークが、各種企業年金を誘導・勧誘したことが拡大要因となっているが、社保庁の天下りを有り難がって受け入れたのだから仕方があるまい。
「甘い話」に乗ってしまったのは他人のせいにはできない。
厚生年金保険料を支払ってきた人たちが責任を負うべき根拠があるとはまったく思えない。

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