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2012年3月 7日 (水)

与野党談合増税と復興/花づな列島復興のためのメモ(33)

野田佳彦首相と谷垣禎一自民党総裁が「極秘に」会談したという。
「極秘」のはずが、マスコミに一斉に取り上げられているから、政治家の「極秘」とは何なのかと思う。
この会談を当事者たちは否定するが、会談はあったことが前提になっている。
真相はどういうことか?

「情報源は官邸筋のリークのようです。極秘会談情報を流し、大連立を連想させることが目的でしょう。そうして噂が広まれば、消費増税に反対し、野田政権を追い詰めようとしている小沢グループの1年生や中間派の選挙基盤の弱い議員に揺さぶりをかけることができる。小沢グループが消費増税に反対しても自民党が協力すれば法案は成立するからです。財務省と藤井裕久元財務相が絵を描いたという見方もあります」(民主党関係者)
こうした奇策、情報リークは、野田がいかに追い詰められているかの裏返しでもある。野田は自民党は消費税引き上げに反対できないと踏んでいて、それが思い通りにいかないので焦りまくっている。そこでトップ会談で事態打開の大バクチに出たというのが真相だろう。

野田首相 谷垣総裁 極秘会談のおバカな真相(日刊ゲンダイ2012年3月2日掲載)

まったく何を考えていることやら。
談合で事態が打開できると考えていたら大間違いだろう。
しかも、この会談は、財務省筋が設定したという情報もある。

Tv 党首討論の4日前、先月25日に行われた野田総理大臣と自民党の谷垣総裁の極秘会談は、財務省の幹部らが仲介していたことが明らかになりました。
関係者によりますと、野田総理と谷垣総裁はともに財務大臣経験者で、消費税の増税による財政再建という方向性についてはおおむね同じ考えです。このため、消費税の増税による財政再建を目指す財務省の幹部らが間に入り、極秘会談を実現させたということです。会談では、消費税増税法案の成立を前提に総選挙を行う「話し合い解散」についても話し合われた模様です。ただ、2人とも依然として極秘会談は否定しています。

http://www.tv-asahi.co.jp/ann/news/web/html/220302032.html

消費税増税は、いずれはやらなければならない課題かもしれない。
それにしても、手順が違うのではないか。
産経新聞に「社説検証」という記事がある。
11年5月2日の記事は、「復興財源としての消費税増税」に関する各紙のスタンスの比較だった。

産経は日本経済が打撃を受けている中での増税論議は「景気に決定的な悪影響を及ぼしてしまう」(4月16日付)と警告したが、朝日、毎日、読売、日経の4紙は「増税やむなし」の立場をとった。
朝日は早々と4月2日付の社説で所得税や法人税の一時増税が必要とし「さらには震災復興を目的に現行消費税に上乗せして課税する方法も考えたい」と積極増税論を展開していた。
読売は、財政事情が悪化している現状から「野放図な国債増発に頼ることはできない」としつつ、「『復興税』という時限的な増税で財源を手当てするのはやむを得まい」との判断だ。広く薄く負担して支援するという復興税の目的を考えて「消費税を中心に検討することになる」(4月20日付)と提言する。
日経は、「将来世代も一定の恩恵を受けるインフラ整備であれば建設国債でまかなうのも許容しうる」が、赤字国債の増発は好ましくないから、「一時的な増税も選択肢に含めざるを得ない」(4月11日付)と論じた。毎日も「増税自体は避けられない」(4月21日付)との見解だった。
これに対し、産経は一貫して「増税の前にやるべきことが山積している」と主張している。東京も「増税は大震災のどさくさ紛れに持ち出すような話ではない」(4月24日付)と明確に反対した。

復興財源論議 成長で税収増やせと産経 朝毎読日「増税やむなし」

朝毎読日はこぞって消費増税「是」ということだが、多数決というわけにはいかないだろう。
そもそも、民主党のマニフェストの趣旨(コンセプト)は、消費税率の引き上げはやらない前提に立っていたのではないか?
⇒2011年2月10日 (木):マニフェストを履行するための消費税増税?

小沢元代表は、増税の抵抗勢力となっているが、本当に今の時点で消費税率を上げることが適切なのか?「増税の前にやるべきことが山積している」という産経の指摘は、現時点でも適切ではないのか?

まもなく災禍の発生から満1年になる。
メディアでは、1年を振り返る大型特集が数多い。
復興の現状についてはどうか?

Photo東日本大震災の発生と原発事故から1年となる今、福島県民は現状をどう見ているのか。朝日新聞社が福島放送と共同世論調査(電話)を行ったところ、復興への道筋が「ついていない」という人が92%に達した。事故から1年たってもなお、今後の展望を持てないでいる県民の意識が浮き彫りになった。
http://www.asahi.com/national/update/0306/TKY201203060010.html

なぜ復興に道筋がついていないと見られているのか?
次のような見方がある。

「東北にとっては1000年に一度の災害かもしれないが、東海・東南海があるかもしれないので、そういう超法規的な措置はできない」
これほどの未曾有の事態にあっても、先進事例を作りたくない、という政府の本音だった。財務省の頭も同じだった。
なぜ被災者は今も新たな人生設計ができないか

フクシマ原発から放出された大量の放射性物質が復興の妨げの大きな要因であろうことは理解できる。
不思議なのは、その張本人であるはずの東京電力で、ケジメらしいケジメが付けられていないことだ。
誰がどう考えたって、賠償や廃炉を勘定に入れれば、東京電力は債務超過ということだろう。

東京電力福島第1原発事故の賠償金支払いで政府の原子力損害賠償支援機構から東電に拠出される支援金の今後10年間の返済計画が6日、分かった。東電は2年後の平成26年3月期から約1千億円で返済を始め、34年3月期までの9年間で約1兆2500億円を返す。返済には税引き前最終利益の半分を充てる。ただ、計画は家庭向けを含む電気料金値上げと新潟県の柏崎刈羽原発の再稼働を前提にしており、実現しない場合、黒字を確保できず返済が滞り、国民負担となる恐れもある。
http://www.sankeibiz.jp/business/news/120307/bsd1203070131000-n1.htm

個人的には、原発再稼働はあり得ないと考えるべきだと思う。
家庭向けの料金値上げもやむを得ないのかもしれない。
しかし、なるべく必需的な部分は押さえるような料金体系が必要だろう。
そして、「料金値上げの前にやるべきことが山積している」のではないか?

東電の負担しなければならない賠償額と廃炉コストはいくらなのか?
9年間で1兆2500億円というのは余りにも過小であろう。
1度破綻処理をして責任を明らかにしないと、料金値上げなどとても受け入れられまい。
と見てくると、消費税率と電力料金は同じ構造のように思える。

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