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2012年2月16日 (木)

宜野湾市長選の結果

注目の宜野湾市長選は、佐喜真氏が伊波氏を破って、初当選した。
開票結果は以下の通りであった。

▽佐喜真淳、無所属・新、当選、2万2612票。
▽伊波洋一、無所属・元、2万1712票。

900票の差は投票総数の2%程度であり、まあ僅差といっていいだろう。
防衛省の真部朗沖縄防衛局長が、投票を職員に呼びかける「講話」をした問題は、投票結果にどう影響したか?
直接の影響は小さかったかも知れないが、選挙期間中もメディアが大きく取り上げていれば、あるいは市民の反感を買って、逆転する結果になっていたかも知れないのでは、と思う。

佐喜真氏は、自民党、公明党、新党改革が推薦し、伊波氏は、共産党、社民党、地域政党の沖縄社会大衆党が推薦するという「保革」対立の構図だった。
政府与党の民主党はどう動いたか?

鳩山政権が「県外・国外移設」を目指しながら、「辺野古」に回帰した後遺症は根深く、県連は今回、自主投票を決めた。県内選出の国会議員は「基地問題に関しては一緒にやる。我々は『県民党』だ」と革新陣営を支援しているが、民主党選対幹部は「各自の考えでやっていること。あまりもめたくない」とおとがめなしだ。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120205ddm003010164000c.html

自主投票?
宜野湾市は、市の中心部にアメリカ軍普天間基地が存在している。
普天間基地は国政上の重要課題である。
2人の候補者の訴求していた政策と政府の方針に齟齬がなければ、まあ自主投票も許されよう。

佐喜真氏は、かつて普天間基地の県内移設を容認していたが、選挙戦では、仲井真知事とともに、県内移設に反対し、固定化阻止を前提に県外への移設を進めると主張していた。
一方の伊波氏も、アメリカ軍普天間基地の閉鎖・返還の実現に取り組むつもりで戦ったという。
普天間基地の県内移設に反対するという点においては、2人とも共通であった。
野田首相は、辺野古移転が唯一可能な解決策だと国会で公言している。
明らかに、両候補者の訴求していることと相容れない。
なぜ、政府・与党の政策を体現する候補者を擁立しないのか?

しかし、今に始まったことではない。
沖縄知事選の時もそうだった。自公の推薦した仲井真氏も対抗馬だった伊波氏も、当時の菅内閣の基本点である「普天間基地の日米合意」を容認していない。
いずれの候補者が当選しても、菅政権が暗礁に直面するのは明白であったのにもかかわらず、自主投票とした。
⇒2010年11月13日 (土):菅内閣の無責任性と強弁・詭弁・独善的なレトリック

政府・民主党のホンネに関して、次のような解説がある。

名護市辺野古への移設を目指す政府が自公陣営の勝利を望んでいるのは明らかだ。政府が06年、「辺野古」の現行案を盛り込んだ在日米軍再編ロードマップ(行程表)を米国と合意した際、政権与党は自公両党。政府関係者は「知事が現行案を容認した場合に同調してくれる市長が誕生すれば花丸だ」と本音を明かし、期待をかける。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20120205ddm003010164000c.html

政府が自公陣営の勝利を望んでいるのは明らか?
ここでも、政権交代の意味が問われるといっていいだろう。
佐喜真氏が当選して、政府内では安堵の雰囲気があるという。
革新陣営が勝利すれば辺野古移設に向けた状況は厳しさを増すことは確かだろうが、余りにも当事者意識を欠いているのではなかろうか。

田中防衛相は、「佐喜真氏と機会があればお目にかかりたい。連携を密にしていければと思っている」と述べ、佐喜真氏との信頼関係構築に意欲を示したが、田中氏自身、余命幾許もないであろうから、佐喜真氏も本気で腹を割って話すとは思えない。

自民党の大島理森副総裁は、「普天間を絶対固定化させないという意思が示された」と語っているが、それではどういう方向で解決しようというのか。
アメリカの意向もある。
拓殖大学大学院教授・森本敏氏によれば、米軍は、「中国」と「カネ」の2つの要因で、アジア太平洋地域の体制を再編しようとしている。

米政府は発想を転換して、普天間飛行場問題と在沖縄海兵隊のグアム移転を切り離してきた。沖縄にとり海兵隊のグアム移転の先行実施はその分、負担軽減につながり歓迎すべきことだ。ただ、グアム先行移転によって普天間飛行場移設の問題が停滞したのでは元も子もない。普天間飛行場の固定化・恒久化はあってはならず、この危険な基地の返還は、米軍駐留を安定して継続するためにも実現しなければならない。
http://sankei.jp.msn.com/world/print/120216/chn12021603100001-c.htm

中国や北朝鮮の変化を見据えて防衛大綱・中期防を改めることが喫緊の課題であるが、田中防衛相には荷が重すぎる課題であるのは目に見えている。
野田首相の任命責任が問われるのは必至である。

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