「一富士二鷹三茄子」の沼津語源説
最近は夢を見ることが少なくなった。
あるいは、夢は見ているのだが、覚えていないということだろうか。
従って、初夢も自分の認識としてはまだ見ていない。
初夢について、Wikipediaでは次のように解説している。
室町時代ごろから、良い夢を見るには、七福神の乗った宝船の絵に「なかきよの とおのねふりの みなめさめ なみのりふねの おとのよきかな(長き夜の 遠の眠りの 皆目覚め 波乗り船の 音の良きかな)」という回文の歌を書いたものを枕の下に入れて眠ると良いとされている。これでも悪い夢を見た時は、翌朝、宝船の絵を川に流して縁起直しをする。
初夢に見ると縁起が良いものを表すことわざに「一富士(いちふじ)、二鷹(にたか)、三茄子(さんなすび)」というものがある。 江戸時代に最も古い富士講組織の一つがある駒込富士神社の周辺に鷹匠屋敷があった事、駒込茄子が名産物であった事に由来する。「駒込は一富士二鷹三茄子」と川柳に詠まれた(富士信仰も参照)。
この「一富士二鷹三茄子」について、沼津のローカル紙「沼津朝日」の1月6日号に、「沼津に語源がある」という解説が載っていた。
解説によれば、沼津語源説は以下のようである。
初夢にみると縁起の良いと言われている「一富士・二鷹・三茄子」の語源については諸説あるが、『甲子夜話』によれば、徳川家康が、自分の住んだ駿河国の高いものを順にあげた。鷹は鳥ではなく、富士山の近くにある愛鷹山(あしたかやま)のこと、茄子は初物(はつもの・その年の最初の収穫品)の値段の高さをいう、と書いてある。
大正7年に刊行された『楊原村沿革誌』によれば(楊原村は現在の沼津市香貫地域)、特殊農産物に「楊原胡瓜と香貫茄子」と書かれている。これらの胡瓜・茄子は初物として世上に賞翫されていたとある。つまり沼津の茄子の評価の高さが『甲子夜話』の記述に一致する。
そこで、NPO法人沼津観光協会では、「開運沼津」ののぼりとシールを作ってアピールすることにした。
沼津観光協会のサイトに紹介がある。
http://numazu-mirai.blogspot.com/
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コメント
冨士信仰は面白いと思います。
私の家の近くにも、富士山を模した塚 ー ー 元は古墳、のある神社が幾つかあります。
三合目、五合目、~ ~ などと書かれた石があって、それを見ながら、頂上まで登ると、案外そこは、町や村を見下ろすことの出来る高台です。
七月に、山開き という行事があると言いますが、実際には参加したことも、又、遭遇したこともありません。
普段の生活圏のすぐ側にあるのに、大抵の人が気が付かずにいる、
どういう訳か、知る人ぞ知る 隠れ名跡、という感じがします。
冨士信仰のことを書いているブログ (か、個人のHP)を、いつだったか、一度だけ見たことがありますが、でも、この、関東特有の信仰は、殆ど廃れているように思います。
近畿の人達が、地元信仰や祭りに拘って色々と記事を書いていることと、つい較べて、関東人は、古い文化への関心や固執が極めて薄い と、そんな風に感じてしまう処です。
一月も半ばとなり、挨拶が遅れましたが、本年も どうぞ 宜しくお願い致します。
投稿: 五節句 | 2012年1月14日 (土) 17時40分
五節句様
コメント有り難うございます。
私は30年以上前のことですが、千駄木のアパートを借りて住んでいたことがあり、西日暮里の駅の側に、富士見坂があったのを覚えています。
その頃は、名前のように富士山が見えた日もあったのですが、現在はどうでしょうか?
草加にある知人のマンションを訪ねたときに、夕方、富士山が遠望できたことがあり、その夕景を眺めながら飲んだビールは格別でした。
新幹線で西の方から来ると、富士川の鉄橋の辺りで富士山が見えると、歓声が上がることがあります。
富士山は見慣れた山ですが、やはり姿の美しい山だと思います
震災は不幸なことでしたが、身の回りの伝統、文化さらにはコミュニティを見直す機運も生まれてきているような気もしますが。
今年もよろしくお願いします。
投稿: 夢幻亭 | 2012年1月15日 (日) 10時50分