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2012年1月15日 (日)

金メダリストの奇妙な弁解

大学のセンター試験が始まった。
去年は携帯電話を使って、ネットで回答を求めるという破天荒なカンニングが話題になった。
⇒2011年3月 4日 (金):京大等の入試問題投稿事件について
直後に起きた大震災によって、すでに遠い過去のような気もする。

こういう受験生が合格し、そのまま就職すると、経産省の審議官のような人になるのであろうか。
インサイダー取引容疑の木村雅昭容疑者や女性スキャンダルが発覚した西山英彦氏が審議官の肩書きであった。
⇒2012年1月13日 (金):経済産業省審議官の法律感覚
経産省の審議官といえば、本来、法律の執行に対する知恵袋であるはずのポストであろう。
あるいは、さまざまな犯罪行為に荷担したオウム真理教の幹部に高学歴者が多かったのも、このような学生が増えているということの反映だろうか。
⇒2011年11月25日 (金):オウム真理教事件と知的基礎体力(?)

あるいは、裁判でも一般の常識からすると、首を傾げるような判例がある。
⇒2008年1月 9日 (水):非常識な判決
社会常識を裁判に反映させようということで裁判員制度が導入されたが、問題なしとはいえない。
⇒2009年6月10日 (水):刑事責任能力の判断と裁判員裁判
あるいは、裁判制度自体に限界があると考えるべきであろうか。
⇒2012年1月14日 (土):JR西日本福知山線事故判決の法理に対する疑問

私は、日本社会の触法感覚がおかしくなってきているのではないかと危惧する。
たとえば先日もオリンピックの金メダリストの起こした性犯罪事件がマスコミを賑わした。

東京地検は27日、コーチとして指導していた女子柔道部員を乱暴したとして、準強姦罪でアテネ、北京両五輪の男子柔道金メダリスト内柴正人容疑者(33)=熊本県玉名市=を起訴した。
起訴状によると9月20日未明、東京都八王子市内のホテル客室内で、酒に酔って眠り込み、抵抗できない女性部員を乱暴したとしている。
捜査関係者によると、内柴被告は客員教授を務めていた九州看護福祉大(玉名市)の柔道部の遠征先で女性部員ら数人と飲酒。酒に酔った女性部員と2人で宿泊先のホテルに戻った。「合意の上だった」と否認を続けている。
http://www.47news.jp/CN/201112/CN2011122701001417.html

よく問題になるセクハラ事件や痴漢事件などにおいては、女性の側にも問題があると思われることがある。
しかし、内柴容疑者の場合は質が違うというべきだろう。
「合意の上だった」という弁解は通用するか?

準強姦罪という容疑に限定すれば、あるいは「合意の上だった」からという言い訳はあり得るのかも知れない。
しかし、自分が指導する立場にある人間を、「酒に酔った」ところを乱暴したのである。
「合意の上だった」以上の、たとえば女性の方から誘いがあったとしても、「そんなことはやめろ」と指導するのが彼の立場・役割ではないのか?

「公知の事実に基づいて株を購入」だから、「インサイダー取引にはあたらない」という経産省元審議官と「合意の上だった」から「準強姦罪にはあたらない」という金メダリストの言い分がそっくりのような気がする。
法に触れないというのはミニマムの規範であるが、そのミニマムをクリヤーすれば、「何をやっても個人の自由だ」という風潮を非と考えるのは、私も老人になったということであろうか?

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コメント

西山さんは、さんざん、好き放題言われて可哀想。
もう、許してあげてください。
私みたいに、西山さんが、
好きで好きでしかたない者も世の中にいるのですから。

投稿: りりか191 | 2012年1月20日 (金) 13時31分

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