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2011年11月14日 (月)

諏訪大社(6)南宮大社と富士山レイライン/やまとの謎(45)

北緯34度32分の線上に著名な寺社などが位置していることが知られている。

「あれは稲作と密接につながる太陽信仰、つまり日本人の信仰の原点にかかわる話だった。だから多くの人の心に響いたのでしょう」と振り返るのは、「大和の原像」(大和書房、1973年)で「太陽の道」を提唱した小川光三さん。著名な仏像写真家でもある。「太陽の道」は80年にテレビのNHK特集「知られざる古代~謎の北緯34度32分をゆく」で紹介され、多くのファンを生んだ。
日本経済新聞110810

水谷氏はそれを『知られざる古代―謎の北緯三四度三二分をゆく』日本放送出版協会(8002)という著書にまとめた。

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卑弥呼の墓説もある箸墓古墳、檜原(ひばら)神社、大坂山(穴虫峠)、長谷寺、室生寺をはじめ、大和盆地を中心とする著名な遺跡、社寺などが北緯34度32分の線上にほぼ一直線に並び、東は三重県の伊勢斎宮跡、西は堺市の大鳥大社(さらに淡路島の遺跡や古社)まで延びるという。
日本経済新聞110810

本当に太陽信仰にかかわるかどうかは分からない。
しかし、こういう配置にあることは事実である。
霊峰富士についてはどうか?

出雲大社と同一緯度だといわれる。
富士山と出雲大社なら、さしづめ東西の横綱といった感じであろうか。
しかし、厳密には同一緯度ではないらしい。

富士山(北緯35度21分39秒)と出雲大社(35度24分07秒)がほぼ同緯度にあるということは、以前より様々な人々によって言及されてきた。しかし、両者の緯度を見ると、かなりの差(約2分28秒、距離にして4Km以上)があることがわかり、同一線上にあるとは容認しがたい。
http://www.ne.jp/asahi/pasar/tokek/TZ/LL-SuwaKashima.html

しかし驚くべきことに、諏訪大社と関係があるらしい南宮大社が富士山と同一緯度だということだ。
⇒2011年11月 6日 (日):諏訪大社(3)地質構造と鉱物/やまとの謎(42)

南宮大社(北緯35度21分39秒)が富士山とほぼ同緯度にあることは、以前から気がついていた。緯度でいうと1秒未満の差で、ぴったりと一致する。また、富士山の東麓にある富士浅間神社(静岡県・須走、北緯35度21分46秒)も、富士山と約7秒の差で同緯度にある。
http://www.ne.jp/asahi/pasar/tokek/TZ/LL-SuwaKashima.html

しかも諏訪大社と南宮大社は、位置関係についても不思議な関係を持つらしい。

南宮大社(北緯35度21分39秒、東経136度31分31秒)と諏訪大社下社秋宮(北緯36度04分57秒、東経138度04分56秒)を結ぶ線を引くと、南宮大社から下社春宮を見た時の方位は60度18分45.16秒であり、東西線から北方へ約29度21分の角度となる。この角度は、夏至の日の日の出の方位とほぼ一致するものだ。
南宮大社から諏訪大社下社秋宮が見えるはずはないのだが、仮に見えたとすると、南宮大社から夏至の日の朝に日の出を眺めると、諏訪大社下社秋宮がある方角から日が昇ることになる。

川村二郎『日本廻国記 一宮巡歴』河出書房新社(8705)によれば、『梁塵秘抄』の中に次のような歌謡がある。

≪南宮の本山は、信濃の国とぞうけたばる、さぞまうす。
 美濃の国には中の宮、伊賀の国にはおさなき、児の宮≫

信濃は諏訪大社、伊賀は敢国神社を意味する。
美濃が中の宮というのは、仲山の神社だから、と解説されている。

諏訪大社と南宮大社の結びつきは非常に強いものがあるように思われる。南宮大社の祭神である金山彦命は金属冶金に関わる神であるが、諏訪大明神も製鉄に関係する神であると言われている。また、諏訪大社も南宮と呼ばれる恵ことがあるが、12世紀に編纂された歌謡集 『梁塵秘抄』では「南宮の本山は信濃国」つまり諏訪大社であると記されている。
これらのことを考え合わせると、南宮大社が現在の位置に建てられた際に、諏訪大社の位置を考慮したのかもしれない。

http://www.ne.jp/asahi/pasar/tokek/TZ/LL-SuwaKashima.html

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