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2011年10月 5日 (水)

後遺症を克服する意志の力/闘病記・中間報告(32)

東日本大震災後、脳卒中リスクが増大しているという日本脳卒中学会が緊急声明を発表したことを紹介した。
⇒⇒2011年9月 5日 (月):東日本大震災と脳卒中リスク/中間報告(23)

かつて死因のトップだった脳卒中は、緊急医療システムや発症後の治療薬剤の開発によって、死亡に至るケースは減ってきている。
死亡者数は減ったと言っても、発症数が極端に減ったわけではない。
私も幸いにして、致命ということにはならず済んだ。ひと昔前だったら、どうなっていたか分からないところだと思う。

問題は、後遺症である。
NHKスペシャル『脳がよみがえる~脳卒中・リハビリ革命』の反響は大きかったようである。
⇒2011年9月 7日 (水):脳卒中リハビリ最前線/中間報告(28)
9月14日のNHKの朝の番組「あさイチ」で「介護に朗報 脳卒中リハビリ革命!」として続報をやっていた。
また、市川衛というNHKのディレクターが番組を単行本化しており、私も早速Amazonで注文したが、まだ届いていない。

「あさイチ」には、鹿児島大学医学部の川平和美教授が登場していたが、鹿児島大学霧島リハビリテーションセンターは残念ながら、リハビリ患者を受け入れるキャパシティがないとのことである。
同センターのサイトには下記のメッセージが載っている。

脳卒中の後遺症への対応やリハビリテーションなどについて多くのご質問やお問い合わせを頂き、ありがとうございました。
皆様が深く悩まれている事柄であり、皆様のお問い合わせについて、個々にお答えすべきところですが、私共が対応するにはあまりに多くの問い合わせがあり、皆様お一人一人にお答えすることができません。
誠に申し訳ございませんが、現在の状況をご理解いただき、お問い合わせはお控え下さいますよう、お願い申し上げます。
鹿児島大学霧島リハビリテーションセンター長  川平和美
http://com4.kufm.kagoshima-u.ac.jp/kirishima_reha/index.html

「リベラルタイム」1110号に『「脳卒中」後遺症は早期治療と強い意志で克服』という油井富雄氏(ジャーナリスト)のレポートが載っている。
油井氏は、氏の見聞した3人の例を紹介し、適切な対処法を紹介している。

A氏とB氏は共に油井氏の知人である。
2人とも、仕事に支障がないほど回復している。
共通点は、倒れた時に周囲に人がいて、すぐに救急搬送できたことであるという。
発症から初期治療までの時間が後遺症の程度に影響する。
だから、脳卒中の可能性のあるときは、なるべく早く救急車のお世話になった方がいい。
⇒2010年4月18日 (日):中間報告(4)初動対応と救急車の是非

私は倒れた直後、自分の身に起こったことを理解できなかった。
自分の意識ははっきりしていた(つもりだ)から、発声が思うようにできないことを知ったときには動転した。
幸いにして携帯で連絡ができた娘が事態を察してくれたからこの程度(ADLはOK)で済んだが、まさに不幸中の幸いだったのだろう。

油井氏はもう1人の人物の例を紹介している。
中山忠直(1895~1957)。以下のような人物である。

石川県出身。父の中山忠也は漢方医学者。筆名は中山啓。
自然科学への造詣が深く、スケールが大きく斬新な宇宙的SF詩を発表し独自の世界を展開した。マルキシズム、極右思想等の思想遍歴を経て、皇漢医学、漢方医学、思想、画家としても作品を残している。 SF詩の代表作に「自由の廃墟」(1922)、「火星」(1924)、「地球を弔う」(1939)などがあり、漢方医の本も多数だしている。

http://www6.plala.or.jp/guti/cemetery/PERSON/N/nakayama_ta.html

中山氏は、沼津市の旧若山牧水邸を買い取り、妻、4人の子供、妻の両親と暮らしていた47歳の誕生日の直前に発症した。
救急治療もリハビリも未発達だった。
47歳から14年間、脳卒中で半身不随だったが、凛として生きた。
漢方医学の新研究-西洋医学と東洋医学の実証的比較』(文理書院)を遺して日本の漢方医学を守った。
このような先達もいるのである。
中山氏に比べれば、私などはずいぶんリハビリ環境に恵まれている。決してあきらめてはならないだろう。

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