S.ジョブズの死と「iPhone4S」の発売/追悼(14)
米アップルの創立者、スティーブ・ジョブズ氏が10月5日、死去した。
ジョブズ氏は体調不良が原因で今年1月から休養に入り、8月にはアップルの最高経営責任者(CEO)を退任。後任として当時、最高執行責任者(COO)だったティム・クック氏が昇格して陣頭指揮に当たっていた。
既に第一線を退いていたとはいえ、アップルの精神的支柱だったジョブズ氏の死去が同社に与える影響は計り知れないものがある。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20111006/223041/?ST=print
「IT革命」という言葉はすでに死語となったが、ITの世界で真に革命的な仕事をした人だろう。
危機に陥ったアップルを立て直し、時価総額ナンバー1にまで成長させた。
⇒2011年9月17日 (土):アップルとソニー/「同じ」と「違う」(31)
プレゼンテーションの天才でもあった。
合掌。
おりしもアップルが、高機能携帯電話(スマートフォン)の新型機種「iPhone(アイフォーン)4S」を14日から発売すると発表したところだ。
ジョブズの病状を窺いながら、タイミングを計っていたのだろうか。
「iPhone5」ではないかとの観測もあったが、マイナーチェンジという感じである。
それだけに、製品としては成熟したものになっているのだろう。
スマートフォンについては、Androidの機種を試しに使ってみているが、自分としては現時点では必然性を感じていない。
<ガラパゴス携帯+無線機能付き軽量PC>の組み合わせ以外のほかに、スマートフォンを使いたいというシーンが余りない。
⇒2010年12月28日 (火):スマートフォンの可能性/知的生産の方法(3)
しかし、若い知人などを見ていると、確実にスマートフォンの方向に時代は移っている。
マクロなトレンドを考えれば、知的活動において、いわゆるノマドスタイルが増えていくであろうから、高齢者にとっても他人事ではない。。
⇒2011年2月21日 (月):知的余生の方法とノマドスタイル/知的生産の方法(11)
スマートフォンとクラウドがノマドスタイルのキーになることは間違いないと思われ、その意味で、iPhone4Sの評価は興味深い。
アップルは、クラウド型のサービスも12日に開始するという。
新型機種はパソコンに代わって、クラウド接続のための中核的な端末になる。米アマゾン・ドット・コムや米グーグルなどと個人向けクラウドをめぐる競争が激しくなる。
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日本経済新聞111006
クラウドということでいえば、Googleが本家(?)であろう。
GoogleのAndroid端末との競争の行方はどうなるであろうか?
注目点の1つは、従来のソフトバンクモバイルだけでなく、KDDI(au)からも販売されることだろう。
スマートフォンの販売競争が一段と激しくなることが予想される。
ソフトバンクモバイルの弱点は電波の弱いところだった。電波状態の良いKDDIと併売されれば、この点で苦しいのは否めない。
価格戦略も興味を惹かれるところだ。
⇒2011年9月23日 (金):電波利権の構図はどう変わるか?
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