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2011年9月18日 (日)

高校生と震災と短歌/私撰アンソロジー(6)

石川啄木は青春の歌人である。
私も中学生の頃、『一握の砂』の何首かを暗誦していた。
真似して作ってみたりしたが、幼稚な批評眼で見ても駄作に過ぎないことを悟り、あきらめた。

高校の部活動にも文芸部があり、私はスポーツ系の部活動を選択したこともあって敬して遠ざかっていたが、毎年作品集を出版していた。
中に短歌欄もあったが、啄木風の歌が多かったように記憶している。
ただ、露骨な真似を避けたいということだろうか、独特の3行書きではなかったと思う。

啄木が旧制盛岡中学校に入学したのは、明治31(1898)年のことであった。
当時の盛中(現岩手県立盛岡第一高等学校)は、県下の英才が集中していた。その中で、啄木は128名中10番の成績で入学したというから、秀才であったことは間違いない。
⇒2011年8月 6日 (土):『北帰行』ノスタルジー
(小松健一『啄木・賢治-青春の北帰行』PHP研究所(8707))

その啄木ゆかりの地・盛岡で、全国から高校生歌人たちが集い、詠み競う「全国高校生短歌大会(短歌甲子園)」を開催される。

近代短歌に新しい世界を切り開いた青春の歌人,石川啄木を顕彰するとともに,啄木が生まれ育った盛岡市にふさわしい,若い世代の短歌づくりを振興するため,全国の高校生を対象とした短歌大会を開催します。
また,全国の高校生が岩手・盛岡に集い,短歌という文学を通じて東日本大震災からの復興を応援します。

http://www.city.morioka.iwate.jp/07sangyo/brand/topics/110527tanka-1.html

産経新聞で歌人の小島ゆかりさん(特別審査員、産経歌壇選者)が、同大会の作品を紹介していた。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110911/art11091108300005-n1.htm
Ws000008

啄木の作品と同様に三行書きになっている。
小島さんの短評は以下の通り。

まっすぐで純粋な高木沙弥花さんの歌、言葉とリズムの迫力に打たれる小川莉奈さんの歌、そして方言のあたたかさがそのまま祈りの言葉となった工藤玲音さんの歌。現代を生きる十代の作者たちが、この小さな詩形の底力を見せてくれた。

いずれも見事な作品だと思う。
強いて選べば(好みは)下館第一高校の小川さんの作か。
なお、個人戦の最優秀作品賞は次の作品であった。
Ws000002
また、特別審査員賞と石川啄木賞は次の作品が選ばれた。
Ws000001
ここには大臣が考えても見ないだろう「言葉の力」があるのではなかろうか。
⇒2011年9月10日 (土):「閣内てんでんこ」の野田ドジョウ政権と言葉の力

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