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2011年9月 4日 (日)

シビリアン・コントロールとは何か

各種の世論調査による野田新内閣の支持率は60%~70%程度だという。
意外に高いノダと思う。
ご祝儀的な感覚もあるのだろうが、菅政権に対するウンザリ感が貢献(?)しているのではないか。

新首相は、適材を適所に配したと自負しているが、改めてそういうことを言わなければならないのは、従前はそうではなかったということであろうか?
私の感じでは、昨日書いた山岡国家公安委員長・拉致問題担当相に不安を感じるが、一川保夫防衛相も不安要素ではないかと思う。
防衛相認証式の記者会見での発言が論議を呼んでいる。

一川保夫防衛相は2日、正式に就任する直前に一部の記者に対して「私は安全保障の素人だが、それが本当のシビリアンコントロール(文民統制)だ」と述べ、朝日新聞の取材にもそう発言したと認めた。これに対し自民党の石破茂政調会長(元防衛相)は「閣僚解任に値する。任命した野田佳彦首相の見識も問われる」と批判。国会などで追及する考えを示した。
http://www.asahi.com/politics/update/0903/TKY201109020811.html

石破氏は軍事オタク的だから、一川氏のヌルイ発言が許しがたいものに思えたのだろう。
まあ、素直に考えても、「素人だから本当のシビリアンコントロール」というのは、意味不明である。

シビリアンコントロールとはどういうことか?
Wikipedia では以下のように解説されている。

文民統制・シビリアンコントロール(Civilian Control Over the Military)とは民主主義国における軍事に対する政治優先または軍事力に対する民主主義的統制をいう。すなわち、主権者である国民が、選挙により選出された国民の代表を通じ、軍事に対して、最終的判断・決定権を持つ、という国家安全保障政策における民主主義の基本原則である。 軍については、一般的に最高指揮官は首相大統領とされるが、これは、あくまでも、軍に対する関係であって、シビリアン・コントロールの主体は、立法府国会議会)そして究極的には、国民である。このため、欧米では、その本質をより的確に表現するPolitical Control(政治的統制)、あるいは、民主的統制・デモクラティックコントロール(Democratic Control Over the Military)という表現が使われることが、より一般化しつつある。
民主主義国において、戦争平和の問題は、国民の生命・身体の安全・自由に直結する、最も重要な問題であり、であるからこそ、主権者である国民が、国民の代表を通じて、これを判断・決定する必要がある。

かつて統帥権の独立がいわれ、軍部の独走を許した。
そのような事態を許さないための原則であろう。
平たく言えば、政治家が軍に優先するということである。

素人であればだれでもいい、というわけではない。
一川氏は、「国民目線で、国民が安心できるような政策が大事だと(いう意味で発言した)」と弁明した、という。
国民目線とは何か?
大臣には、少なくとも政治のプロとしての矜持を持って仕事に当たって貰いたい。

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