大和なでしこは絶滅危惧種か?/やまとの謎(37)
「なでしこジャパン」の爽やかな戦いぶりの快い余韻が尾を引いている。
今日、国民栄誉賞が授与されることが正式発表された。
同時に、女子スポーツに対する支援策も増強されるという。
高木義明文部科学相は2日の閣議後会見で、サッカーの女子ワールドカップで初優勝した日本代表チームの国民栄誉賞授与決定に合わせ、代表選手個人に対する助成の充実などの支援策を検討する方針を明らかにした。
支援策は、枝野幸男官房長官が指示し、(1)個人助成の増額(現行月額10万円)(2)ロンドン五輪予選に向けた医科学サポート(3)なでしこリーグへの助成増額(同年間1500万円)--が3本柱。(1)と(3)の助成費は、独立行政法人・日本スポーツ振興センターが、スポーツ振興くじの収益金から支出する。このほか、広く女子スポーツを振興する新たな支援策を検討する。
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110802dde035050017000c.html
いささか付け焼刃の感じがする支援策ではあるが、生活に苦労しているという彼女らにとって朗報であろう。
それにしても、蓮舫氏の事業仕分けは何だったのか改めて問われることになりそうである。
⇒2011年7月18日 (月):市民には快挙の感動が湧き、市民運動家には疑惑が明らかに
子ども手当の見直しでももめているようであり、もはや民主党政権に正統性は失われていると言わざるをえない。
ところで、「なでしこジャパン」の愛称はいつから使われているのだろうか?
調べてみると、アテネオリンピックのアジア予選として行われた「AFC女子サッカー予選大会2004」の時のようである。
「大和撫子」という言葉から、「世界に羽ばたき、世界に通用するように」との願いを込めて「なでしこジャパン」とした、とのことである。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1312751533
それでは、そもそも「大和撫子」という言葉は、どう使われてきたのだろうか?
Wikipedia110726最終更新を参照しよう。
やまとなでしこ または ヤマトナデシコ は漢字で 大和撫子 と書き、植物「カワラナデシコ」(河原撫子)の異名や、日本人女性の清楚な様子や美しさを褒め称える比喩として用いられる言葉。
カワラナデシコはどんな花か?
カワラナデシコ(河原撫子、Dianthus superbus var. longicalycinus)とは、ナデシコ科ナデシコ属の多年草。秋の七草の1つであるナデシコ(撫子)は本(変)種のことを指す。別名(異名)はナデシコ、ヤマトナデシコ。
・・・・・・
自生地の開発や園芸用の採集、動物による食害、外来種の影響等で減少している地域もある。
・・・・・・
また、カワラナデシコは草原等の開けた環境を好む種であり、そのような環境が遷移の進行に伴い、日当たりの悪い陰的な環境に変化すると生育に適さなくなる。これは自然現象ではあるが、昔は、草原や山地、河原等の環境は人の手により草刈や枝打ち等され、里山的な利用が行われてきた。これで、日当たりの良い開けた環境が継続してきたという背景がある。近年の人間の生活習慣の変化で、このような「人為的なかく乱」が行われなくなると、カワラナデシコに代表される人間と密接な関係のある普通種が、その自生地や個体数を減少させてしまう結果となりうる。
Wikipedia110723最終更新
全体として、減少傾向にあるが、絶滅を心配する状況ではないようだ。
ところで、つまり日本人女性は写真の花のように、清楚で美しい、か?
現実は、そういう人もいるだろうし、そうでないと言わざるを得ないような人もいるが、大和撫子と呼びたくなるような女性は圧倒的に少数、というのが偽らざる感想である。
なぜ、日本女性を褒め称える比喩となったか。
日本神話に由来するという。
名前は通常、『日本書紀』の記述のように「奇し稲田(くしいなだ)姫」すなわち霊妙な稲田の女神と解釈される。他に串蛇(くしなだ)とする説などもあるが、否定されている。また、原文中ではクシナダヒメ自身が櫛に変身させられるが、櫛の字を宛てることからクシナダヒメは櫛を挿した巫女であると解釈し、ヤマタノオロチを川の神として、元々は川の神に仕える巫女であったとする説もある。もうひとつは、父母がそれぞれ手摩霊・足摩霊と「手足を撫でる」意味を持つ事から「撫でるように大事に育てられた姫」との解釈もあり、倭撫子(やまとなでしこ)の語源とされる。
Wikipedia101003最終更新
人間の方の大和(倭)撫子は絶滅寸前で、レッドブックに登録が必要?
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