次第に明らかにされていく菅首相の献金疑惑の闇
恒例の沼津狩野川花火大会を久しぶりに見た。
友人が、桟敷席があるからどうか、というので出かけることになった。
いつものU子、T重、Nクンと妻の4人で、声をかけてくれた当人は所用で来れないということであった。
隅田川ほどではないが、静岡県東部地域では随一であろう。昭和23年の第1回から数えて64回だという。
今年の開催についてはいろいろ意見があったようだが、実施することになった。
さて、菅首相の政治資金問題も背後に深い闇が存在するようである。
菅首相の政治資金管理団体が、北朝鮮の日本人拉致犯容疑者と深い係わりを持つ団体へ、常識外れの多額の献金をしていたことについては、すでに触れたところだ。
⇒2011年7月18日 (月):市民には快挙の感動が湧き、市民運動家には疑惑が明らかに
⇒2011年7月22日 (金):拉致問題への菅首相の係わり
7月19日の衆院予算委員会で、自民党の古屋氏の質問に、菅首相は「政治資金規正法にのっとって寄付をし、収支報告にきちんと記載しており、法令に沿っている」と強調しているが、法に抵触していなければいい、という問題ではないことは明らかである。
こういう行為を、「法の網をかいくぐって」というのだろうが、「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉もある。
今までマスコミでは、産経新聞以外には目だった扱いをしていなかったようであるが、昨日放映された「たかじんのそこまで言って委員会」で、須田慎一郎氏が背景の一端を明かしていた。
菅首相御用達の銀座の某飲食店(クラブ?)が、マスコミ政治部のお偉方の溜まり場にもなっているのだという。何となく想像できる。
番組では、宇都宮徳馬、安東仁兵衛、田英夫などの懐かしい名前も出ていた。
良識派と思われた彼らも、結局利用されたということか?
大阪のytvによるこの番組は、東京地上波では放送していないとか。是非大勢の人が視聴して欲しい番組である。
マスメディアの論調として、先ず、東京新聞の解説記事を見てみよう。
菅直人首相の2つの政治献金問題に対し、自民党など野党側が厳しく追及している。一つは外国人による献金。もう一つは北朝鮮拉致事件容疑者の親族と関係する団体に対して、首相の資金管理団体が多額の献金をしていた問題だ。それぞれの問題点を整理する。
・・・・・・
Q 拉致事件容疑者の親族の関係団体への献金とは。
A 「草志会」は〇七~〇九年に政治団体「政権交代をめざす市民の会」に計六千二百五十万円を寄付している。野党側が問題視しているのは「市民の会」に関連した政治団体「市民の党」に欧州での日本人拉致事件容疑者の長男が所属していることだ。この長男は四月の三鷹市議選に出馬(落選)している。拉致問題に取り組む立場の首相がこうした団体に献金するのは問題だという立場だ。
Q 首相と「市民の党」の関係は?
A 首相は「市民の党」代表と旧知の仲であることを認め、献金は「ローカルパーティーとの連携・支援のため」と説明している。拉致事件容疑者の長男については「全く知らなかった」と言う一方で「そういう(拉致事件との)関係があるとすれば、連携などの活動をしたことは大変申し訳なく思っている」と謝罪した。
Q 今後、どうなる?
A 二つの献金問題は参院予算委員会の集中審議などでさらに追及されることになる。「連携」のためとはいえ、なぜ、多額な献金を行ったかなど首相の説明はあいまいだ。外国人献金問題での領収書の提出も含め、きちんとした説明が求められる。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2011073102000029.html
ようやくという感じではあるが、読売新聞も社説で取り上げた。
二つめの問題は、草志会が07~09年に、政治団体「政権交代をめざす市民の会」に計6250万円を献金していたことである。
首相は献金理由を「連携、支援のため」と言うだけだ。なぜ、これほど巨額の献金の必要があったのか、合理的な説明がない。この間、民主党は、草志会に約1億5000万円もの献金をしていた。党本部から「市民の会」などへ直接献金するのを避けるための“迂回献金”だった可能性も取りざたされている。
そうだとすれば、カネの流れの透明性を高めるという政治資金規正法の趣旨に反する。当時、党代表代行だった首相には、献金の実態を明らかにする責任がある。
「市民の会」は、今春の統一地方選で、北朝鮮による日本人拉致事件の容疑者の長男を擁立した政治団体「市民の党」と関係が深いことも明らかになっている。
首相は「そうした団体と連携したことは大変申し訳ない」と陳謝したが、首相の拉致問題への取り組み姿勢自体が問われよう。
首相はこれまで、カネが絡んだ「古い政治からの脱却」を訴えてきた。
二つの献金問題について国民が納得できる説明が必要だ。疑惑にフタをしたまま延命することは許されない。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20110730-OYT1T00983.htm
産経新聞はさすがに先行している。
今朝の産経新聞では、一面トップで取り上げていた。
酒井代表は産経新聞の取材に、「10年ほど前に北朝鮮に行き、よど号の人間や娘たちと会った」と発言。「その中には(三鷹市議選に出馬した)長男の姉もいた」とした上で、「そうした縁もあって、長男が(日本に)帰国してきてからつながりがあった」と市議選に擁立した背景を明らかにした。
酒井代表は自身が長男の選挙応援に入ったことも認め、「今の10代、20代が今後、大変な思いをする。若い人に頑張ってほしかった。統一地方選には若い人間をいろいろ出しており、彼はそのうちの一人」と説明。一方、日本人拉致事件については「最低な問題と考えている。解決する一番いい方法は日朝国交正常化だ」と自説を展開した。
・・・・・・
市民の党の酒井剛代表がよど号ハイジャック事件犯との接触を明らかにしたことで、両者の関係性は決定的となった。菅首相が国会で「献金は連携・支援のため」と述べた政治団体の実態は、“革命の熱狂”に取りつかれた極左勢力そのものといえ、首相の政治姿勢や説明責任が改めて問われるのは必至だ。
・・・・・・
拉致被害者支援組織「救う会」会長で東京基督教大学の西岡力教授は、「酒井代表がよど号犯やその子供らと会えたことは、北朝鮮が酒井代表を同志と考えたか、対日工作に利用できると判断して許可を出したことになる。酒井代表や市民の党が北と密接な関係にあったのは明白だ」と強調。その上で、「こうした政治団体と『連携・支援』を図るため巨額献金をした菅首相は極めて軽率といえ、総理の資格が問われる問題だ」と指弾している。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110801/crm11080101150002-n1.htm
草志会へ献金した韓国人男性との関係も気になるが、現時点でより重要と考えられるのは草志会からの資金の流出であろう。
同会には民主党から多額の資金が流れているが、その原資は政党助成金である。
つまりわれわれの血税の一部が、拉致犯らに近い筋に流れたということだ。
「政治資金規正法にのっとって寄付をし、収支報告にきちんと記載しており、法令に沿っている」からOKということでは済まない。きちんと説明責任を果たさなければならないだろう。
朝・毎は、これでも菅続投支持か?
⇒2011年4月25日 (月):それでも朝日、毎日両紙は、菅続投支持か?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(16)
⇒2011年4月26日 (火):朝・毎両紙の社説検証/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(17)
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コメント
国内最高発行部数の読売新聞が出遅れ記事を出すということには、何か理由があるのでしょうか。
拉致事件自体、国民が認知するのに、随分な時間が掛かりました。
というより、知らぬ間に何人もの日本人がこの国から、その家族のもとから、他国に連れ去られていた・・・そういうことに対して、日本人としての口惜しさを覚えない筈はない と、私などは思いますが、報道に積極性をみせない 日本の大新聞社、そして、何より、大金を用立てていたこの国の現与党と総理大臣、
今の日本の政治がどういうことになっているのか、もっと、赤裸々に暴かれなければいけないと思います。そして、私達は 吐き気を堪えて、それをちゃんとみなければいけない、
私は、日本が大和の国ではなくなっていっているのではないかと感じています。
投稿: 五節句 | 2011年8月 7日 (日) 13時46分
五節句様
今晩は。
各紙をじっくり比較したわけではないのですが、この問題に限定して言えば、産経新聞が最も踏み込んでおり、それと対極的なのが朝日新聞といえると思います。
明らかに菅さんは、この問題だけでも総理大臣不適格でしょう。朝日新聞は官邸の御用新聞化してしまったようです。
投稿: 夢幻亭 | 2011年8月 8日 (月) 21時37分