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2011年8月14日 (日)

退陣菅内閣の「7つの大罪」論と後継内閣の責務

やっと、と言うか、とうとう、と言うか、菅首相が退陣表明をした。

民主、自民両党は12日午前、国会対策委員長会談を開き、再生可能エネルギー特別措置法案について、19日に衆院を通過させることで合意した。
同法案は、26日までに成立する見通しで、菅首相(民主党代表)は、成立後直ちに正式に退陣表明する。一方、首相は12日午前の閣僚懇談会で、退陣の意向を明言し、「最後の最後まで全力を挙げて、責任を果たしてほしい」と指示した。

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110812-OYT1T00474.htm

11日の参院予算委員会では、自民党の小坂憲次氏が菅首相の「7つの大罪」を挙げていた。
http://ameblo.jp/hinomaru-vibes/entry-10982765652.html

1.実現不可能なマニフェスト
2.思いつきの政策
3.法に基かない行政
4.不適切な組閣人事
5.危機管理能力の欠如
6.政治と金の問題
7.国益を損なう外交

いずれももっともなものだが、自民党政権時代はどうだったのか、とツッコミを入れたくなる。
「1.実現不可能なマニフェスト」は、菅政権というよりも民主党全体の問題だと認識すべきだろう。
民主党衆院議員は、自分の立場に正当性がないことを自覚しなければならない。
菅首相がふりかざした、次の総選挙までの間は独裁が許される、という論理も、マニフェストを誠実に履行する中でこそであろう。
「マニフェストの基本的な方向性は正しい」などということに意味はない。マニフェストは実現されてこそナンボのモノである。
少なくとも実現に向けて努力すべきであることは言うまでもない。
⇒2011年8月 5日 (金):与党が首相退陣の条件を整えるためにマニフェストを放棄する不可解

「6.政治と金の問題」については、是非後継内閣の手で真相を明らかにして欲しい。
菅氏は、田中角栄批判に乗り政界に登場した。そして、自他共に認める角栄の弟子・小沢一郎氏の「政治と金」については、ことのほか熱心に追及しようという姿勢であった。
他人を批判するのなら、自身はどうかということになる。
⇒2011年8月 3日 (水):形式的な法令遵守(コンプライアンス)だけでは問題を見逃す
⇒2011年8月 1日 (月):次第に明らかにされていく菅首相の献金疑惑の闇
⇒2011年7月18日 (月):市民には快挙の感動が湧き、市民運動家には疑惑が明らかに

その他の点についも言っておきたいことはあるが別の機会にしたい。

菅氏が退陣という選択肢を選ばざるを得なくなった背景として、田中秀征氏は、次の3つを挙げている。
菅首相の進退が窮まった「3つの誤算」
(1)首相が示した退陣3条件が一気に整いつつあること。
(2)首相退陣を前提とした民主党代表選が事実上始まってしまったこと。
(3)大手メディアが菅退陣で足並みを揃えたこと。

私にとっては、朝日新聞の論調の変化についての指摘が興味深かった。
ほとんど官邸の御用新聞と化しているかに見えたが、さすがにかばい切れなくなったということだろう。

首相に好意的と思われてきた朝日新聞が、ここに来て論調を大きく変えた印象がある。首相は「朝日よ、お前もか!」の印象だろう。
・・・・・・
これは8月8日発表の朝日の世論調査結果と無関係ではないだろう。
脱原発依存を表明した菅首相の発言を「評価する」 人が61%もあるのに、内閣支持率はさらに低下して14%となったのである。
すなわち、脱原発の是非と菅首相の是非は多くの人たちにとって別個の問題であることが一層はっきりしたのだ。
むしろ、菅首相が脱原発を叫ぶと、せっかくの脱原発の流れを弱めかねない状況となりつつある。

菅氏は、「脱原発」の首相として歴史に名を残したかったのだろうが、世論は菅氏の思惑などお見通しである。
「脱原発」をアピールするならば、原発なき社会への到達プロセスのイメージくらいは出す必要がある。でなければ「基本的な方向性は間違っていない」という無意味な弁解を繰り返すことになる。
後継内閣もその辺りを見間違えてはならないだろう。
復旧・復興に全力を尽くし、なるべく早期に総選挙を実施できるようにすること、つまり選挙管理内閣というのが、後継内閣の基本的な性格の1つであるとせざるを得ない。

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