« フクシマの現状と見通しは?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(30) | トップページ | “最悪の事態”はいつまで続くのか/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(32) »

2011年5月17日 (火)

“逃げ菅”の本領発揮か?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(31)

東京電力福島第1原発事故で、計画的避難が始まった。

飯舘(いいたて)村と川俣町山木屋地区の集団避難が15日、始まった。この日は同村の10世帯64人が県内の福島市や二本松市に移転。山木屋地区8世帯49人も避難区域外の町北西部への引っ越しを順次始めた。飯舘村は村民約6200人のうち約2100人が既に自主避難している。村は(1)妊産婦・乳幼児のいる世帯(2)18歳未満の子供がいる世帯(3)放射線量の高い地区の世帯(4)それ以外の世帯--の順に県内に引っ越す計画で、今月29日をめどに(3)までの避難完了を目指しているが、避難を望まない村民もおり、今後も難航が予想される。・・・・・・政府は4月11日、放射線累積線量が年間20ミリシーベルトに達する恐れのあるエリアを同区域に指定する方針を発表。同月22日に枝野幸男官房長官は「約1カ月後をめどとして実施を」と述べたが、移転先確保の問題などで今月中に終えるのは困難。政府は帰宅時期について4月17日に東電が示した「冷温停止までに最短で6~9カ月」との工程表に基づいて検討するとしていたが、工程の遅れや土壌汚染の懸念も膨らんでいる。 http://mainichi.jp/select/jiken/news/20110516ddm001040055000c.html

菅首相は、年頭の記者会見で、目指すべき国の在り方として、「平成の開国元年」とすること、最小不幸社会を目指すこと、不条理を正す政治を行うことの3点を挙げた。
原発による地元受益者でもない人たちが避難しなければならない事態こそ、不条理であろう。
しかし、政府の対応は後手に回っている。
政府が避難を求めると発表したのは4月11日であるが、汚染の広がりは原発2号機が破損した当日の3月15日に予測していた。

文部科学省と原子力安全・保安院が5月3日夜から公開を始めた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」の試算結果からわかった。・・・・・・ それによると、同日午前9時から24時間後までの間に、原発を中心にした単純な同心円状ではなく、とくに北西方向に汚染が流れていくことが予測された。こうした汚染の傾向は、福島大などによる実測値でも裏付けられている。 政府が当初、避難を求めていたのは、原発から半径20キロ圏内の住民。だが4月11日になって、北西方向で20キロ圏外にある飯舘村や葛尾村など5市町村に対しても、5月末までに住民避難を求めることにした。対象は約3千世帯、計約1万人とされる。SPEEDIによる試算約5千件はこれまで未公表だった。その理由について、細野豪志首相補佐官は2日の会見で「国民がパニックになることを懸念した」と説明した。
http://www.asahi.com/national/update/0504/TKY201105040273.html

何のための予測システムだろう。
「国民がパニックになることを懸念」するような事態であれば、秘匿しておくのだろうか。
都合の悪い情報ほど早く知らせるべきだ。ほとぼりが冷めるまで、というような姑息な考えが被害を大きくする。
原発事故に対する賠償も先送りとなる。

政府、民主党は16日、福島第1原発事故で東京電力による被害賠償を支援する法案の今国会提出を見送り、8月にも召集する臨時国会に先送りする方向で調整に入った。
政府が決定した賠償支援策に対し民主党内の異論が強く、法案策定に手間取る恐れが出てきたためだ。
http://jp.reuters.com/article/kyodoPoliticsNews/idJP2011051601000928

東日本大震災で避難所の生活を強いられている人がまだ11万人以上いる。
にもかかわらず、菅首相は通常国会を閉会させる腹積もりのようだ。

菅直人首相は10日、通常国会を6月22日の会期末に閉会させた上で、6月末に内閣改造を断行することで検討に入った。政府関係者が明らかにした。東日本大震災の復興対策と東京電力福島第1原子力発電所事故の対応にあたる「復興対策担当相」と「原発問題担当相」(いずれも仮称)を新設するのが主な目的だ。国会会期を延長しないのは、菅降ろしに向けた野党の攻勢を避けるねらいもある。6月末には社会保障と税の一体改革の取りまとめが予定されており、首相は内閣改造を行うタイミングを検討している。 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110511/plc11051101080005-n1.htm

被災者の状況に思いを致すならば、先延ばしなど許されない。
まして「菅降ろし」を封じるためなどと疑われること自体が問題だ。
もちろん、閉会に反対する声は与野党を問わず多い。

民主党と自民党の中堅・若手議員100人余りが勉強会を発足させ、東日本大震災からの復興に向けた今年度の第2次補正予算案などを審議するため、今の国会の会期を延長すべきだという認識で一致し、両党の執行部などに申し入れることを決めました。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110517/t10015942773000.html

みんなの党の江田憲司幹事長は10日の記者会見で、民主党内で6月22日までの通常国会の会期を延長せず平成23年度第2次補正予算案の提出を先送りする案があることについて、「とんでもない話だ。被災地は今でも窮状に置かれ、国会議員が休んでいいはずがない」と批判した。自民党の小坂憲次参院幹事長も同日、「まだ議論しなければいけない法案がある。閉会を考えられる状況ではない」と述べた。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110510/stt11051018100005-n1.htm

まさかとは思うが、昨年菅政権が成立した後、国会を延長するか否かが問われた状況を思い出す。
田中秀征氏の当時の言葉である。

結局、今国会の会期は延長せず、党首討論も予算委員会も開かずに閉会することとなった。どうやらその理由は、内閣支持率がV字回復したことにあるらしい。何かあったら大変だから、高い支持率のまま選挙に持ち込みたいのだろう。
http://diamond.jp/articles/-/8465

参院選の結果は惨敗であった。
菅首相は、歴史の判断が好きなようだが、自分の近過去を振り返ってみるといい。
特に昨年と異なり未曾有の国難である。課題が山積する中で、“逃げ”が許されようはずがない。

|

« フクシマの現状と見通しは?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(30) | トップページ | “最悪の事態”はいつまで続くのか/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(32) »

ニュース」カテゴリの記事

思考技術」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/395349/39992992

この記事へのトラックバック一覧です: “逃げ菅”の本領発揮か?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(31):

« フクシマの現状と見通しは?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(30) | トップページ | “最悪の事態”はいつまで続くのか/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(32) »