それでも朝日、毎日両紙は、菅続投支持か?/やっぱり菅首相は、一刻も早く退陣すべきだ(16)
24日に投票が行われた統一地方選の後半戦の様子が明らかになった。
予想通り民主党の惨敗としか言いようのない結果だ。
統一地方選挙の後半戦で、民主党は、自民党との対決型の市区長選挙で負け越し、同時に行われた衆議院愛知6区の補欠選挙も不戦敗となるなど、厳しい結果となった。今後、民主党内で、菅首相の責任を問う声が強まるのは必至で、菅首相は厳しい局面を迎えた。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00198123.html
菅首相の敗北に対する責任は明確である。
ところが、民主党の議員諸氏は責任追及を逡巡しているらしい。
民主党内は、「菅政権では事態は改善しない」という不信感と、「この非常時に、党内抗争をしている場合ではない」という不安感のはざまで揺れている。
同上
確かに「この非常時に、党内抗争をしている場合ではない」だろう。求められているのは、党内抗争ではなく、菅退陣である。
「抗争」などと思うから「不安感」にとりつかれる。
菅首相は、震災の前から投了すべき状態だったのであり、未練がましく椅子にしがみついている時に、たまたま発生した未曾有の震災によってモラトリウム状態になっただけなのだ。
民主党の内部はどうでもいい。
朝日、毎日という代表的な2紙はどう考えるのか?
前半戦の結果が出た段階で、民意が明らかに菅政権に鉄槌を下したのにもかかわらず、両紙は社説で次のように積極的にではないにしろ、菅続投を支持した。
朝日(11日)
地域ごとに争点、政策課題が違う地方選の勝敗を、直ちに政権の存亡や首相の出処進退に結びつけるべきでもない。
毎日(14日)
だからといって今、首相退陣を求める意見にも到底、賛同はできない。
後半戦の結果が出ても同じことを言うのだろうか?
だとしたら、退陣要求をどういう形で示せというのか?
どういう状況になったら、首相退陣を求めることが解禁されるのか?
首相が望むように、財政再建もこの人に任せようということなのか?
まさか!
菅政権の軌跡を振り返ってみよう。
・参院選における唐突な消費税増税への言及
・参院選敗北の責任を取らない無責任体制
・尖閣諸島沖における中国漁船に対する処理、特に衝突ビデオの非公開
・熟議といいながら、消費税増税議論の立ち消え
・小沢氏及び小沢グループの排除
・与謝野氏の起用に見られる論理的一貫性の欠如
・マニフェストのなし崩し的放棄
・菅首相、前原前外相への外国人からの献金、特に首相が十分に説明しない責任感のなさ
・東日本大震災に見られる危機管理能力の欠如
・福島原発における風評源となるような発言
・問責を受けて降板したばかりの仙谷氏の官房副長官としての任命
・菅首相や仙谷官房長官による安易で節操のない大連立の呼びかけ etc.
主な事柄をピックアップしただけでも、以上のようである。
参院選敗北の責任を取って辞任していれば、このような無残な姿をさらすこともなかったろうに、と思う。
しかし、そのような美学とはもともと縁のない人なのだろう。
菅氏の事績をみると、ことごとく、私には失政と思えるものである。
それでも、朝日、毎日の両紙は、首相の出処進退を問うべきではないというのだろうか。
菅政権の延命は、日本国民の不幸以外の何物でもないのではない。
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コメント
連載☆
やっぱり管首相は一刻も早く退陣すべきだ
読めば読むほど・・・本当にそう思ってしまう。
管首相・・・
「そのような美学とはもともと縁のない人なのだろう。」
・・・そうですよね~「美学」って、大切ですよね。
人間、基本は「真善美」!
今回の大震災は、
人生や、命の尊さ・・・「生きる」ということを、
私もいろいろ考えさせられます。
人のためにできること・・・。
「意識」を改めることが、たくさんです。
投稿: RYOKO YAM | 2011年4月27日 (水) 09時37分
RYOKO YAM 様
コメント有難うございます。
こんなに何回も書く積りじゃなかったのに、毎日腹立たしいことが起きて……。
人を批判するのは美しくないとは思いますが、つい……。
それにしても、自分が生きている間にこんなことが起きるとは思いませんでした。
それにしても、こんな時にこの人が首相だとは……。
投稿: 夢幻亭 | 2011年4月27日 (水) 16時16分