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2011年2月23日 (水)

富士山の日、ふじのくに建国、富士山問題シンクタンク

今日2月23日は「富士山の日」である。
「223」が、「フ・ジ・サン」と読めることによる。
静岡県のサイトには「富士山の日」のページがあり、以下のような条例を定めていることを掲出している。
http://www.pref.shizuoka.jp/bunka/bk-223/fujisannohi/top.html

条例(平成21年12月25日静岡県条例第72号)
静岡県富士山の日条例
(目的)
第1条 県民が、世界に誇るべき国民の財産であり、豊かな恵みをもたらしている富士山について理解と関心を深め、富士山を愛する多くの人々とともに、
富士山憲章(平成10年11月18日に静岡県と山梨県とが共同して制定したものをいう。)の理念に基づき、富士山を後世に引き継ぐことを期する日として、富士山の日を設ける。
(富士山の日)
第2条 富士山の日は、2月23日とする。
(県の責務)
第3条 県は、富士山の日の趣旨にかんがみ、富士山を後世に引き継ぐための県民運動の促進に努めるものとする。
附則
この条例は、公布の日から施行する。
平成21年12月25日公布

静岡新聞は、当然のことながら特集記事を組んでいる。
その中の、県の広告欄は以下のようである。
Photo_5
なかなか見事な出来だと思う。
川勝県知事は、「223」を「フ・ジ・ミ=富士見」と読んで富士見の式典を開催した。

式典の最後は、川勝知事から「ふじのくにづくり宣言」と「ふじのくに平和宣言」が声高らかに宣言されて終了しました。
全文は長くて紹介できませんが、「“ふじのくに”づくり宣言」の最後の一文だけ紹介しておきます。
「白雪を冠した霊峰を仰ぎ見ることのできる今日の佳き日、富士山のごとき日本一高い志をもって、「住んでよし 訪れてよし」「生んでよし 育ててよし」「学んでよし 働いてよし」の理想郷を目指し、我々はここに“ふじのくに”づくりのスタートを宣言する」

http://blog.goo.ne.jp/kluyoshi

学者からの転身だけに格調高いものだ。
県の積極的な広報や知事のテンションの高さに対して一般の反応はどうか?

2月23日は制定から2度目の「富士山の日」だが、県が推進する学校の休校化が一向に進まない。今年休みになるのは、県が所管する県立学校以外は9市町の公立小中学校のみ。残る26市町は県の要請に従わず、通常の登校日とした。現場には「これ以上休みを増やしたくない」「親は仕事なので、休んだ子供の受け皿がない」と休校化に否定的な意見も多く、県や川勝平太知事の熱意とは裏腹に各市町の反応は鈍い。
県教育委員会によると、2月23日の休校を決めたのは、県立高校と特別支援学校計125校以外では、沼津、三島、富士宮、下田の4市と伊豆半島の5町の公立小中学校のみ。富士山麓の御殿場市や裾野市では通常の登校日だ。
http://sankei.jp.msn.com/region/print/110127/szk11012703310021-c.htm

なかなか現場への浸透は難しいようである。
「富士山の日」をどう考えるか?

昨日の2月22日は「竹島の日」だった。
「竹島」は、日韓の間に認識の差異がある。韓国サイドの論評は例えば以下の通りである。

韓国外交通商省報道官は22日、島根県が同日、「竹島の日」の記念式典を開催したことについて、「独島(竹島)に対する不当な領有権の主張を即刻中断するよう改めて強く求める」とする声明を発表した。
声明は、式典に日本の国会議員が出席したことに遺憾の意を表明。その上で、「独島は歴史的、地理的、国際法的に明確な韓国固有の領土。韓国の領有権を侵害しようとするどのような企てにも断固として対処していく」と強調した。

http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011022200705

韓国が実効支配している現状を、私は「不法占拠」ではないかと思うが、菅内閣はそう考えていない。

枝野幸男官房長官は22日午前の記者会見で、同日が島根県の「竹島の日」に当たることに関し、「(竹島問題の)平和的解決を図る上で有効な方策を検討し、必要な施策を実施している。粘り強い外交努力を行う方針だ」と述べた。韓国が竹島を実効支配している現状について「不法占拠と言わないのか」との質問に対し、「わが国の立場は従来、明確に申し上げている。繰り返すことは国益に沿ったものではない」と言及を避けた。
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011022200328

要するに、「触らぬ神に祟りなし」ということであろう。

富士山は竹島と異なり、日本人がその恵みに感謝し、学び、考えるのに反対する人はいない。
「休校化」が望ましいか否かについては疑問があるが、「富士山」について何らかの学びの体験をする日として活用すべきだろう。
私たちは、富士山の自然科学・人文科学・社会科学の広大な領域について、ほんの少しずつ知っているだけである。
その相互関連性を含め、さまざまな研究課題があるだろう。
⇒2009年8月 1日 (土):富士山学の可能性

富士山は、学術的な面での宝庫であるだくでなく、さまざまな現代的な問題を抱えてもいる。
例えば、広大な自衛隊の演習場や観光(地域振興)と環境保全のトレードオフ等である。
琵琶湖には、NPO法人琵琶湖総合研究所がある。
詳しい活動内容を知るわけではないが、富士山こそ(もまた)総合研究に値するのではなかろうか。

富士山に関するシンクタンクは可能だろうか?
かつて、南満州鉄道株式会社に「満鉄調査部」があって現在もその功績(功罪?)が論じられている。
故事に倣えば、例えば、鉄道会社ならば富士急行株式会社に、「富士山調査部」があってもいいと思うが、少し迫力に欠けるような気がする。
とすれば、富士山を取り巻く自治体が共同で設立してもいいだろう。
サイバー型の組織になるであろうから、ハコモノは不要である。

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