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2011年1月24日 (月)

菅政権は雇用の増大に本気で取り組んでいるのか

菅首相の「これから本格的に取り組む……」という決意表明は、オオカミ少年のようである。
首相になった時も、参院選の時も、代表選の時も同じようなセリフを聞いた記憶がある。
さらには今までは仮免許だったが……、と言い出す始末である。
誰も仮免許の人に国家を託そうとは思わないだろう。

「一に雇用、二に雇用、三に雇用……」と言っていたが、具体的にどういう対策を講じているのか?
消費税増税の布石なのかも知れないが、「一に雇用……」ということからすれば、雇用対策の原資にすることを意図したものとも思える。
2011年度税制改正大綱に、法人実効税率の5%引き下げを盛り込んだ。

これにより、雇用の増大は図れるか?
どうもそういうわけにはいかないようである

平成20年秋のリーマン・ショックの痛手から回復してきた日本企業が、国内の新卒者採用になお慎重な姿勢を崩していない実態が大学生の就職内定率から浮き彫りとなった。政府は法人税の税率を引き下げて企業の税負担を軽減し、採用拡大につなげたい考えだが、企業の採用に対する優先順位は高くなく、改善の道は依然、視界ゼロだ。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110119-00000088-san-bus_all 

日銀調査によると、企業の手元資金を示す「現金・預金」(昨年9月末時点)は、前年同期に比べ5・0%増え205兆9722億円になり、過去最高を更新したほどだ。リーマン・ショックで打撃を受けた企業が、雇用調整や設備投資の抑制で、現金などの資金を増やしている姿が浮かぶ。
それでも採用拡大に踏み切らない理由を、アナリストは「デフレが止まらず、人材に投資するリスクをとれない」とい
う。人件費が膨れ収益を圧迫することを恐れているためだ。一方で消費が拡大する新興国では家電業界や衣料品メーカーが現地採用を積極化している。採用枠が海外勢に占められれば日本人枠は狭まる恐れがある。

国内では生産力を持てあましている。内閣府推計によると、日本経済全体の需要と供給の差を示す需給ギャップは22年7~9月期には年換算で約15兆円だ。それだけ需要が足りないことを示す。20年7~9月期から9四半期連続で需要不足なうえ、18年10~12月期まで9年半もマイナス続きで、ほぼ慢性化している。雇用過剰感も解消されていない

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110119-00000088-san-bus_all 

雇用を控えているのは、経済団体の代表的な立場にある大企業・製造業には、採用ニーズそのものが期待できるほどないということである。
いくら減税しても雇用を増やすことはないと考えるべきだろう。
その結果として、就職が超氷河期だという。

今春卒業を予定している大学生の昨年12月1日時点の就職内定率が68.8%と、調査が始まった1996年以降で最低となったことが18日、文部科学省と厚生労働省の調査で分かった。初めて7割を下回り、景気が低迷するなかで00年前後より厳しい「超就職氷河期」に入っていることが改めて示された。
http://www.asahi.com/national/update/0118/TKY201101180091.htm

しかし、雇用需要は全くないのだろうか?
例えば身体障碍者に関連する職種として、介護福祉士がある。
介護の現場は人手不足である。
しかし、介護福祉士の希望者は少ない。
国家資格であるにもかかわらず、3Kの職業という認識がひろく社会に定着しているため、資格を取得しようという希望者が少ない。
ちなみに3Kは職種によってバリエーションがあるが、介護織については次のようにに言われている。 

介護の職についている人たちの間で囁かれている不満で、「きつい」、「給与が安い」、「結婚できない」という意味。バブル時代の1980年代後半に建築業者や工事現場などで「きつい」、「きたない」、「危険」な職場ということから「3K」ということばが生まれたが、それの介護職版である。「きつい」は高齢者をお風呂に入れたりするときに抱えて入れるなど肉体を酷使しなければならないことがある。24時間の交代勤務で時間的拘束もある。「給与が安い」は初任給は他産業とそれほど変わらないが、30歳を過ぎてもほとんど昇給せずキャリアアップも望めないことにある。そして、24時間の交代勤務で自分の時間をちゃんともてないこともあって、他の産業で働いている友達のように恋人や結婚相手を見つけることも難しい。こうしたことから、本人が介護職を希望しても、高校の先生や親が反対するケースが増えているという。
http://dic.yahoo.co.jp/newword?index=2008000504&ref=1 

さしあたって介護職における雇用の増大を図るためには、この3Kを改善することが必要である。
そのために何が可能か?
「きつい」は仕事の性格上、ある程度は仕方がないであろう。
しかし、「給与が安い」、「結婚できない」は対応のが可能であると思う。
一言でいえば、労働条件の改善である。
介護施設等の経営は余力がなく、待遇改善を自力で行うことは難しい。

だからこそ、政策的に対応すべきだろう。
 

介護福祉士に対する施策は以下のように報じられている。 

厚生労働省は20日、2015年度の介護福祉士国家試験から実務経験者の受験資格として600時間の教育課程受講を義務付けることについて、時間を450時間に短縮して条件を緩和することを決めた。
介護人材養成の在り方を検討している厚労省の有識者検討会が同日、これらの方針を盛り込んだ報告をまとめた。介護職員が負担増で受験の意欲を失い、人材不足が解消されない恐れが指摘されたことを受け、負担軽減を図るのが狙い。
介護福祉士試験は現在、介護職員として3年以上の実務を積めば受験できる。だが07年の法改正で、質の向上を図るため専門学校などで教育課程を受けることが新たに義務付けられた。
http://www.47news.jp/CN/201101/CN2011012001000611.html 

現場では、600時間はおろか450時間でもムリと言われる。
時間が取れないのである。
介護福祉士は、質の向上と量の増大の両方を図らなければならない。
社会保障と税の一体改革というからには、思い付き的な税制改革ではなく、しっかりとした構想力に裏打ちされた全体像を提示していただきたい。 

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コメント

とても魅力的な記事でした。
また遊びにきます。
ありがとうございます。

投稿: 履歴書の書き方の見本 | 2011年2月25日 (金) 20時52分

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